すら

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ベルの音

「○ねよ!」
そう言われて打たれ、地面に這いつくばう。相手は空手家の先輩だ。私のひょろひょろの体で到底太刀打ちできるわけがない。毎日のように打たれて蹴られて踏みにじられて、私の心身は痣と傷だらけ。きっと私はきらきらな人生の線路から脱線して、もう救いようのない状態なんだろう。

親からの虐待にクラスメイトや先輩からのいじめ。先生やカウンセリングの人に話しても大袈裟だと言われる。私はこのとてつもなく広い世界で1人ぼっちなのだ。こんな人生楽しいどころか死にたいほど苦しい。…あぁ、○ねばいいのか。今まで何百回と言われてきただろう。今さら気づくなんて、やっぱり馬鹿だなぁ、笑

「4番ホームに電車が参ります。危ないですので、黄色い線の内側までお下がりください。」
放送と同時に耳をつんざくような音量でベルがなる。こんなにうるさかったっけ、。普段はあまり気になるような音じゃなかったのに。…あ、こんなこと考えてる場合じゃない。4歩くらい歩いて、線路に飛び込む。私の線路も、こんなふうにまっすぐだったらよかったのになぁ、。そんな思いと同時に後ろから大量の目線を感じる。最後まで最悪だn ドンッ──

12/20/2024, 1:49:57 PM