雨谷リツキ

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6/27/2024, 1:53:23 AM

『じゃあ、またね』と、
元気に手を振る君をいつものように見送って。

いつもより慌ただしい日々を過ごしながら、
君の帰りを待っていたけれど。

いつまで待っても、ギリギリまで待っていても、
君が帰ってくることはなかった。

ああ、あの日が君と最後に会った日になるなんて。
こんなことになるならば、
『一緒に行きたい』と、伝える勇気があれば、
まだ君と別れずに済んだのだろうか。

後悔でちくりと胸が痛むけれど、
その選択をしなかったのは自分自身。
何より私には、まだやるべきことが残っている。

この世界のどこかにいる君にも気づいてもらえるように。
私は私のすべきことをしよう。

そうすればきっと、
また君にも会えるだろうから。

6/21/2024, 2:42:33 AM

あなたと出会って、
いろんなものを一緒に見て。

隣にあなたがいてくれたおかげで、
たくさんのことを知ることができた。

あなたがいたから、
わたしの世界はより一層輝いて見えた。

だけど、
あなたの傍に、わたしはいるべきではなかったみたいで。
あなたに、たくさん迷惑をかけてしまった。

あなたのことが大切だから、
これ以上あなたを苦しめたくないから。
わたしは身を引くことにした。

それでも、
あなたがいたから、
あなたと出会って過ごせたことが、
わたしにとっての幸せだったから。

この気持ちだけは、
宝物みたいに、大切にすることを許してほしいな。

6/19/2024, 2:44:05 AM

落ちる、落ちる、落ちていく。
どこまでも、どこまでも。

落ちた先に、何があるかはわからないけど。
落ちていく、どこまでも。

そろそろ落ちるのも終わりかなと思ったら、
不意に身体が軽くなって。
ふわりと、落下速度が穏やかになった。

ふわり、ふわり、落ちていく。
そろそろ底かな? 見えてきた。

落ちた先で、待っていたのは君だった。
君の腕の中に、すっぽり収まる。
ずっと待ってたんだよ、と君は笑う。

ああそうだ。
君に会いたくて、僕はここに飛び込んだんだった。
記憶だけ、先に抜け落ちていたみたい。

待たせてごめんね、もう離れないから。
そう言って、君をぎゅっと抱きしめた。

6/18/2024, 2:22:19 AM

未来は何色をしているのだろう。
空を見上げ、ぼんやりとそんなことを考える。

明るい色なのか、暗い色なのか。
その人の捉え方によっても違うのだろうけれど。

頭上で輝く太陽のように、
どこまでも続く空のように。

眩しくて、希望を感じられる色がいい。
そう思いながら、空の先へ手を伸ばした。

6/8/2024, 3:14:06 AM

世界の終わりに君と、
終わりに抗うのも悪くはないと思った。

何より君が、それを諦めていなかったから。
だったら僕も、それに手を貸すだけ。

君と一緒なら、
どんな終わりを迎えても、きっと納得できるから。

僕は最後まで、君の隣にいるよ。

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