落ちる、落ちる、落ちていく。
どこまでも、どこまでも。
落ちた先に、何があるかはわからないけど。
落ちていく、どこまでも。
そろそろ落ちるのも終わりかなと思ったら、
不意に身体が軽くなって。
ふわりと、落下速度が穏やかになった。
ふわり、ふわり、落ちていく。
そろそろ底かな? 見えてきた。
落ちた先で、待っていたのは君だった。
君の腕の中に、すっぽり収まる。
ずっと待ってたんだよ、と君は笑う。
ああそうだ。
君に会いたくて、僕はここに飛び込んだんだった。
記憶だけ、先に抜け落ちていたみたい。
待たせてごめんね、もう離れないから。
そう言って、君をぎゅっと抱きしめた。
6/19/2024, 2:44:05 AM