雨谷リツキ

Open App
6/18/2024, 2:22:19 AM

未来は何色をしているのだろう。
空を見上げ、ぼんやりとそんなことを考える。

明るい色なのか、暗い色なのか。
その人の捉え方によっても違うのだろうけれど。

頭上で輝く太陽のように、
どこまでも続く空のように。

眩しくて、希望を感じられる色がいい。
そう思いながら、空の先へ手を伸ばした。

6/8/2024, 3:14:06 AM

世界の終わりに君と、
終わりに抗うのも悪くはないと思った。

何より君が、それを諦めていなかったから。
だったら僕も、それに手を貸すだけ。

君と一緒なら、
どんな終わりを迎えても、きっと納得できるから。

僕は最後まで、君の隣にいるよ。

6/6/2024, 12:24:23 AM

誰にも言えない秘密を、
君にだけ、
君になら、
教えてもいいと思った。

君に責任を負わせてしまうことになるけれど、
君ならきっと、
それを重荷には思わないだろうから。

ずるい真似をしていることはわかっている。
けれども、そうまでしてでも、
君を僕のもとに繋ぎ止めておきたいと思ったから。

それを知ったら、君は怒るかな。
それとも、変わらず僕を愛してくれるかな。

5/31/2024, 2:33:27 AM

『終わりなき旅をしよう!』
にこやかにそう宣言し、彼女は旅立っていった。

本当にあちこちを旅しているようで、
旅先から近況を報告してくれたり、
たまに帰ってきてはお土産をくれたり。

そんな彼女が眩しくて、少しだけ羨ましくて。
今度の旅は一緒に連れていってくれる?と、
思わず尋ねてしまった。

彼女は満面の笑みでこれを快諾。
いたずらっぽく笑って、
『これは二人だけの秘密だよ』と、
きっと彼女しか知らないであろう、
彼女のお気に入りの場所へ連れていってくれた。

一緒に旅をしたこと、
彼女と秘密を共有したこと。
それが嬉しくてたまらなかった。

そうして、彼女は僕に尋ねる。
あの日と同じ、にこやかな顔で、

『君も一緒に、終わりなき旅に出るかい?』

僕も彼女に笑顔を返す。
そうして、迷いなく彼女の手を取った。

5/30/2024, 2:51:54 AM

「ごめんね」
そう言い残して、貴方は消えた。

言いたいことだけ言って、
私が口を挟む余地もなく。
貴方は私の前からいなくなってしまった。

私がそれで諦めると思ったの?

どれだけ謝られても、
会えなくなってしまっても。

貴方に直接文句を言うまで、
絶対に許してあげないんだから。

Next