モンキチョウみたいな小さくて可愛い子
ほおっておいたら飛んでゆきそうで
俺達は貴方を離さない。
蜜をあげ続ければ、飛んでゆかないから
俺達に飽きないように
桜が舞っても、太陽が照っていても、草たちが枯れようと、雪が積もろうと、俺達は貴方と共にいた。
貴方は、やっと俺達との間に名称をつけた。
「心優しい友人達」という。
俺達には、その言葉が冷たいのか、はたまた温かいのか、理解できなかった。
突き放されたのか、抱きしめられたのか、わからなかったのだ。
ただ、チョウのような貴方に帰る場所が出来た
そういう事実だけ、ここに残ったんだ。
返してよ
私の全部
アナタ全部持ってっちゃったから
帰ってこないじゃない
後悔してない?
してないなら、いいのよ
ほんのちょっとの幸せが 私を救うの
あの時みたアナタの笑顔が全部の始まり
制服の中が熱くて堪らなくなるくらい
恋い焦がれたんだよ
プールでサンダルを忘れてはねてたり
数学で考えすぎてシャーペンおとしたり
友達に驚かされてなさけない声をもらしたり
キーホルダーを落としたらしくて探し回ってたり
お気に入りのグミを友達に自慢気にわけてたり
ふとしたら横目で眺めてる
気付いていないよね?いや、もしかしたら
気付いてほしいのかも
アナタがハンカチなんか
落としたら拾って渡すのに
ハンカチーフ褒めてあげるんだ
空っぽのグラス
潤わない喉、喉の渇き
何を注いで欲しいのかも分かってないけど
ガラスのハート、脆くて、たくさんの光を映して
私を照らすの。月明かりに照らして覗き込んだら
すぐ夢に行けるみたいに
こんなの沢山あったら
夢みたいかもね
どのくらい徳を積んでも
答えには辿り着けなくて
とても、とても、とても
埋まることなんて無いのかも
私はグラスの中が綺麗な何かでいっぱいになるのに
ずーーっと恋焦がれている
赤い車で、ディスプレイのないカーナビと
捻れば昔の洋楽が流れてくるラジオ
この助手席に座るのも、もう飽きてしまって
ミラーに映る私の顔はかなりつまらなそう
アナタ自己満足なのよ
愛の言葉も情熱的だけど
古臭いの
好きなものズレちゃったかな
でも、私達2人とも、海のドライブは昔から好きなの
砂浜で喋るの好き、浅い波に足をつけているのも好き
思い切ってラジオの局を勝手に変えて
アイドルの歌にしたら
少し困ったようにアナタ笑ったけど。
それだけだった。なんだ、たいしたことないじゃん。
また、ドライブしに来ようね