あなたの夢って
綿雲のような夢か、きっと桃色ね
雲が飛んでいる様な、朝日が眩しいかな
遊園地は無いのかな、あなた自身はそこにいる?
隣に私はいるかしら、私じゃないなら誰?
お母様?お姉様?それか、あなたがお熱な桑島くん?
風の音はするかしら、オルゴールが聞こえると
もっと良い
服は二人で白のワンピースが着たいな
その長い脚がしまえるくらいの丈の
白のパンプスも
あなたの金色の髪も可愛く結いましょう
リボンもつけてあげたい。
あなたは私に見せてくれるって言ったの
見たいわ、あなたの世界。今夜、見せてね
男の子?…かわいいモノが好きな人に
体の違いは関係ないものよ。
好きに愛して、いいのよ?
ねえ、私の太陽
この2人を覆い隠すものの中でなら
どんな顔でも見せてくれるんでしょ
今日は花を持ってきたの
黄色の夏のおっきな花ね
貴方が着ている黒いコートとは真反対な明るい色
驚いて、間を置いてから、少し微笑む
その顔を見せてほしいの
貴方はあの場所でしか笑えないのね
知ってるけど、私、
ここでもその顔見せてくれて、うれしいの
いつでも、隣についていかせてね
雨上がり。毛先が丸く整って、少し重くなる
なんとなくやる気は出ず、
布団の中でグスグスと丸まっている
今日はだめな日だと気づく
力が出ない。指がなかなか動かせない
今、あの人は何をしているのか
呑気に鼻歌でも歌って、
もう水は十分なのに
花に水をやっていたりすると
いいのだけれど
また、その話を聞いて笑い飛ばしてやりたいのだけど
窓の露を見て大きくため息をついた
あの人を笑顔にする結果が出せればそれでいいのだよ
松平は私が気負いすぎないように背をさする
私は君が笑顔になってくれると嬉しいのだけど
君は、私があの団子屋の小娘を愛していると?
そう考えているのだろうな
さぞ、わかりやすい、単純な男だ
キセルに口を当て、その息を吹きかけても
この鈍感男はなーんにも理解ならんのだ
ただただ、けむいけむいとむせて手で仰ぐだけだろう
この本は、君に宛てたラブレターのようなものなのに
小雨のことを考えると
行ったこともない景色が思い浮かぶ
そこは、博物館や、美術館、葬式場のような
白くて、清潔感があって
静かで
全てを受け入れられるような所で
透き通った窓の外には
言葉で表しがたい
植物がたくさん生えている
森の入り口か、最中か
自然と、その中に入りたいと思ったことは無い
この、白色の壁とガラス越しに見透かすのが
丁度いい美しさで
それ以上近づいたら、戻ってこられなくなりそうで
そんな事を今思うとぼんやり感じ取っている
ただ、その景色のみを感受している
一度、現実でも出会えないだろうか