Love you
有効期限は2年
それ以上、鮮度を保ったことない
絶対に、730日で腐る
数人の男と付き合ったけど、
男に飽き、人間に飽きた
結婚して娘が生まれ、ようやく気がついた
青春が生む感情が、どれだけ尊ぶべきものなのか
こんな私でさえ10年ほどは、
恋愛したいと思い込んでいたんだから
2年ごとに彼氏が替わったけど、
展開は毎回同じ
甲斐性なしに尽くすばかり
愛して欲しくて尽くす日々に疲弊して
泣いてばかりいた
でももうそれも終わり
愛して欲しくて尽くすことが私を蝕んでいると気がついたし
男から愛されたいという欲や
ときめきたいという欲もなくなった
ほかの感情が満たされているわけでもない
私を操っていた、
莫大な青春のエネルギーを失っただけ
娘が生まれても
娘と退院した日のサプライズプロポーズでも
涙ひとつ出ないどころか
1mmも心は動かなかった
手渡された赤い薔薇の花束はとても美しかった
けれど、それだけ
それなのに
家事や育児の合間に見るドラマや映画の、
フィクションの人生模様に
強く心を揺さぶられて
10代の頃のように、ザワザワと感情が湧き上がってくる
なぜなのかわかるけど
取り戻す努力が
いや、次のステージに立つことができない
先を見たくない
どこかへ戻りたい
多忙を理由に、次のステージへ向き合おうとしてない
もしもあなたから
どれだけ愛してると言われても
傷口に触れられるようなもの
ひたむきに思い続けることはやめた
いっそ
つくりもののロマンスで癒されたい
そもそも、愛してるなんて
あなたは言わないけど
心は動かないどころか
苛立ちさえ感じるでしょうね
だけど今日のテーマが目に入ったときに
自分に問いかけることにした
私は
愛して
いる?
あなたを
何度か問いかけて捻り出した答えは
期待してたものとは違った
少し後悔している
あと一歩、早く向き合うことをしていれば
期待通りの答えになったんだろうかと
0からの
道のりは果てしなく
己の足元を
わずかなロウソクで照らし
ちっさな小石を
わざわざ蹴って払うも
砂塵に巻かれ
砂塵を振り払うのに夢中になる
気がつけば、ひとり
途方もない砂の景色に溶け込んでしまった
誰よりも
死なないで
あなたが死ななくても、
私のカルマは私が解消するから
あなたが
私にとってどれだけ尊いかなんて知ってる
死なないで
好きなように生きて
たくさん笑って
幸せに生きて
バレンタイン
2/14に伝えることじゃないよね
いつ伝えればいいんだろう
チョコレートを買って
ダイニングテーブルの上に置いたけど
なんの感情も、ないよって
言っていいかな
勘違いされたくないから
もうなんの感情もないよ
って言っていいかな
何で4欠片で2,000円もするチョコレート買ったんだろう
きっと世間の雰囲気に流されたんだ
自分でもわけがわからない
疲れてる
誰もがみんな
小さな細胞だった
自分の人生の主人公になり
一度は後悔した
生まれなければよかった
反抗期のガキも
嫌味な社長や政治家も
名だたる芸能人たちも
どんな凶悪犯も
私も
誰からも認識されないほど
ちいさな細胞だった
母体に宿ってから
途方もない回数の細胞分裂を繰り返して、
この世に出てきたけど
毎日お乳を飲んで、おしめを替えてもらい、寝るだけ
どこかが痛んでも、痛いとも言えない
退屈でも、暑くても、喉が渇いても、眠くても
泣きわめいて、誰かが気づいてくれるのを待つだけの日々
恐ろしいほどに手のかかる
赤ん坊の頃があった
誰の手も借りずに生きてきたような態度のやつほど
忘れているんだろう