#鏡の中の自分
この世界に“鏡”というものが無かったら
きっと今の酷い自分を見なくて済む
辛い現実から目を背けた先にあるのは
いつだって“そいつ”だった
自分はもう何も見たくないのに
見ろよと言わんばかりに私の周りを映し出す
私はそいつを殴った
粉々になるまで、一筋の光さえも反射させないように
…ああ、また1つ世界から消えてしまった
このまま全部なくなってしまえばいい
雨上がりの街
薄汚い水たまりには
悲しそうな自分の顔があった
#永遠に
この思い出を永遠に残すことはできるのだろうか?
あなたの記憶にいくら刻んだとしても
所詮人間だから
いつかは忘れて灰になる
だったらせめて、
その記憶の中に私がいたことにできないかな?
あなたの隣、一番そばで見守るのは
いつだって私がよかった
何かを求めてるわけじゃない
ただ、あなたが好きなだけ
この気持ちは、間違いなく『永遠』
#理想郷
隣にあなたがいるだけで
そこは私の理想郷
隣にあなたがいないなら
そこはただの“地獄”
もしもあなたが死ぬのなら
私をあなたの傷に残して欲しいだなんて
一生、言えないけどね。
喉の奥で遠慮して、出てこなかった言葉たち。
“プライド”という汚れた壁が邪魔をして、
馬鹿みたいな嘘を作った。
体の片隅にあった重いもの
いつのまにか、はっきり見えるようになってさ。
どれだけ布を貼ったって、いくつの針で縫ったって
ボロが出る。
本当の自分はどこにいるのだろう?
その答えを見つけ出すのは、骨が折れて
『解なし』と書きたくなるくらいだった。
あの日の幸せも、この夜の涙も、
全部まとめて、笑って、話せる未来。
人々が渇望してやまない世界。
私の理想郷。
#懐かしく思うこと
#力を込めて
吹ける夜風が、レースカーテンを揺らして
月の光が、そっと二人の影を重ねた
嗚呼、あなたが喘ぐ
私は、無言で力を強める
ただ、あなたへの愛の大きさを、知ってほしかった
嗚呼…嗚呼、あなたは強く悶えた
あなたの主張が、嘆きが、後悔が、
私の脳裏に入り込んでくる
私は、さらに力を強めた
…あ、あああ__
もう、あなたは何も言わなくなった
何もかも受け入れたように、心を失ったように
あなたは絶句した
私は力を込めるのをやめた
空虚を眺めて
「これでよかった」と言い聞かせる
あなただったモノを見た
首元に残る、生々しい手の跡、爪の跡
その全てが“私”を象徴していた
冷たくなったそれを撫でながら
そっと、キスをした。