彼岸花

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9/28/2024, 2:55:10 PM

#別れ際に

別れ際に、いつも君は笑う。

どんなに辛い別れだとしても、
それは「さよなら」じゃない
またいつか、この空の下で会えるから
…だってさ。

そんな映画みたいなことを言ってた。

君と離れて一年。
私は空を見た。

もしも、
私が一つ 歳をとるか
君が一つ 若返ったなら

同い年として、ずっと一緒にいられたのに。

淡い妄想、儚い願い
数多の感情を風に乗せて

君のいる空に届けと願った。

9/16/2024, 11:45:32 AM

#空が泣く

雨が本格的に降り始めた
家から適当に持ってきた折りたたみ傘が役に立った

「くらい」

小学生ぐらいの女の子が
母親の手を握って言った

「くらい、くらい」

2人は歩きながらそう言っていた

確かに周りは暗かった
なんだかこっちまで気分が重だるくなってくる

「はぁ…」

思わずため息を吐いた
すると先頭を歩いていた女の子が駆け寄ってきて言った

「くらい、だめ」

すかさず母親がやってきた

「ごめんなさい」

どうやら外国人の方のようだ
一生懸命、日本語を話そうとしていた

「Ok!Thank you.」

あまり英語が得意でなかった私は
精一杯の言葉で取り繕った

すると彼女は安堵の表情で頭を下げて去っていった
女の子はちらりと振り返り笑った

2人が去った後、私は思った

もしかして、あの子が言っていたのは
『暗い』じゃなくて『Cry』だったのではないかと

ふと空を見上げる
暗い空は少しだけ、笑っているような気がした

9/8/2024, 10:46:05 AM

#胸の鼓動

ドキドキドキ
あなたに恋をした

トクトクトク
幸せを掴んだ

ズキズキズキ
あなたが浮気をした

ドクドクドク
毒牙はどこだ?

ドク…
奴を見つけた

グサグサグサ
赤く染まった

バタバタバタ
あなたはどうして

バカバカバカ
こんな奴を庇うの?

ドクン…ドクン…
周期が乱れた

いらない

グサッ

9/7/2024, 11:21:12 AM

#踊るように

僕はずっと、お芝居のわけ役だと思ってた。

シンデレラの役が、クラスの可愛い女の子だとするなら
僕はただの、そこらへんに生えてる木だ。

魔法使いや王子様、馬だって凄い。
みんなみんな主役だ。

そして僕は、それらを端で眺める愚か者だ。

自分が情けなくなる。
なんでみんなみたいに明るくなれないのだろう。
輝かしい才能もないのだろう。

そう思っても、足が一歩も動かない。
むしろ、人前に出るのを恐れている。

それなのに僕は、こんなことを嘆いてばかり。
ほんと、馬鹿だ。

こんな劇の幕なんか、さっさと閉めてしまおう。

そう思った。

そんな時、一人の踊り子が目に入った。
誰にも見られない場所で一生懸命踊ってる。

「ねぇ、一緒に踊らない?」

その子はそう言って僕の手を引いた。

「誰かから評価されなくてもいいの。」
「ただ、せっかくのお芝居だから…楽しもうよ。」

閉じかけた幕を再び開けて、
止まりかけた時間を元に戻して、
また劇が始まった。

9/1/2024, 10:19:04 AM

#開けないLINE

君からの返信

既読をつけるには早すぎる

なんだか待ってたみたいじゃん

だから何分か我慢して

別に興味ないから感を出す

本当は、すぐにでも見たい

君がどんな言葉を織りなすのか

どんなふうに思ってるのか

待ってる時間は

すごくワクワクして、

すごく辛くて、

すごくドキドキする

わざとあけない、君からのLINE

今はまだ、ひらけないLINE


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このお題ということは、始めてから一年経ったんか…
時の流れは早いなぁ…!

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