彼岸花

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8/14/2024, 10:45:05 AM

自転車に乗って、どこか遠くに行ってしまいたい。
私が消えてしまえば、誰かが心配してくれるのかな?
誰も愛さないくせに、愛されたいなんて理不尽だよね。
きっと私はどこか欠けてる。
#自転車に乗って

8/10/2024, 11:10:59 AM

#終点

明日が来るのが怖い

大人になるのが怖い

自立することが怖い

だから今日も眠れない

何も考えない

それがまた難しい

気づけば、先の不安を考える

無駄な緊張だって分かってる

案外上手くいくことも分かってる

だけど、そういう性格

ハッピーエンドよりもバッドエンドを考えてしまうから

旅の終点なんて

まだまだ見えなくてさ

そんな自分を、ちょっとだけ

好きになれたらいいのにな

8/6/2024, 1:14:28 PM

#太陽

君と僕は真逆の存在
朝に、夜に、お互いにすれ違って

会えたと思ったら
すぐに消えてしまう
まるで時計の針のように

年に何回か、
僕は君を食べる

食べて、食べて

結婚指輪みたいなダイヤモンドリングをつくって
君にアピールするんだ

でも、君が僕を食べようとするときは
必ず地球というやつが間に入って邪魔をする

でもね、そのとき僕と君の色は混ざり合って
ルビーみたいな淡い色合いをつくる
その瞬間が一番好きだよ

僕の一生は、常に中心に君がいる

たとえ、同じ空で
軌道軌道上で

お互いに顔を見れなかったとしても

君が僕を照らしてくれるから
僕は輝ける

その精一杯の温かさをいつかは君に返せたらいいな

月の僕から、太陽の君へ。

8/5/2024, 11:05:06 AM

#鐘の音

ウィーン、ウィーン……
ニゲテクダサイ、ニゲテクダサイ……

誰もいなくなった世界でサイレンが鳴っていた

乾いた空気が人々の死臭を持ってくる
口に広がる砂の味
頬を伝う汗
その全てが虚無感を一層際立たせた

今までこれほど“死”を望んだことはなかった

なぜ自分だけが取り残されてしまったのだろう
こんな希望もクソもない世界に

涙になるほどの水はなかった
感情を抱くほどの余裕もなかった

ただ、この世界を眺めているだけだった

自分でも不思議なほどに、人ごとだと思ってしまう

数多の亡骸の上を歩きながら知り合いの顔は
ないだろうかと探した
しかし、皮膚が焼け焦げ判断は不可能だった

どうすることもできない
食料も、水も、家も、希望も
何もない

もう疲れた
たとえ自分がただ一人の、世界を救うヒーローだったとしてもそんな重荷は到底耐えられない

ふと、大型の破片が目についた

そして、その下に寝転ぶ
骨の感触が生々しく伝わってきた

刹那、また大きな地震が襲った

もう何も悔やむことはない
成り行きに任せよう

そう思い、静かに目を閉じた

その時、再びサイレンが鳴った

ウィーン、ウィーン……
ニゲテクダサイ、ニゲテクダサイ……



























……チキュウガ オワリマシタ。

8/3/2024, 12:19:19 PM

#目が覚めるまでに

見知らぬ世界で一人彷徨っていた

知り合いも、身内も、誰もいない

空には見たこともないような雲が浮かんでおり

木に触れると砂糖菓子のように脆く消えていった 

絵本で見るようなメルヘンな世界

その光景が返って私を不安にさせた

ここは一体どこなのだろう?

歩いても、歩いても、寂しさだけが増していく

私はその場に泣き崩れてしまった

貯められなくなった涙を必死に手で拭う

ここには誰もいないはずなのに、

なんだか誰かに見られているような気がした

滲んだ景色が白いもので染まった

最後にもう一度目を擦り、上を見上げた

そこには、ハンカチを持った彼がいた

もうこの世にはいないはずの彼が

差し伸べられた手を借りて立ち上がる

鉛のように重かった体が、空気のように軽くなっていた

話したいことは山のようにあった

でもいざ彼の顔を見ると何も出てこない

戸惑う私を落ち着かせるように彼は薄く笑った

そっと私を抱きしめる

私は彼の腕の中で、彼の体が消え始めているのを見た

“待って…!”

かすれた声は空気に溶けて消えていった

彼がいた場所には、もう残像すらなかった

再び襲う寂しさと、それと同時に嬉しさと

様々な感情が入り混じった

そして、分かった

私はもうすぐ夢から覚めるんだと

全て夢だったんだと、

彼はもういないんだと

夢が覚める前に、彼に会えてよかった

一筋の涙が頬をつたう

私の体も消え始めていた

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