彼岸花

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6/13/2024, 11:47:04 AM

#あじさい

木々の間を、六月の雨が通り抜けた
のちに静かに落ちていき、大地の一部となる

人間たちはその地を踏み締めて歩んでいく

一つの傘に、二つの足跡
少し嬉しそうなアマガエルの鳴き声
ゆっくりと進むカタツムリたち

時折、足を止めて私に目を向けてくれる人もいた

普段よりも少し暗い
じめじめした空間

どれもこれも、何度も見てきた景色

桜の咲く暖かい季節
彼岸花の咲く涼しい季節

そういう景色も、本当は見てみたいと思ってる

でも、やっぱり私にはこの時期が合っているのかも
雨に打たれながら、こうやって笑ってることが
一番の幸せだから

6/9/2024, 10:26:47 AM

#朝日の温もり

「朝だよ?起きて」 

彼の優しい声が聞こえた
カーテンの隙間から注ぐ光に目を細める

「…まだ寝る」

そう言って布団に潜った
布団越しに頭が撫でられた感触があった
彼は今、どんな表情をしているのだろう?

しょうがないなぁと微笑んでいるかもしれないし、
ため息をついて呆れたような顔をしているかもしれない

『もう少しだけそばにいたい』

彼の顔をみると、その一言が言えなくなるから
だから私は布団に潜った

次の彼の言葉を伺った

だが、相変わらず彼は何も言わない
布団から顔を覗かせると
そこに彼はいなかった

周りを見回そうとした瞬間
背中に何か覆いかぶさった

「…じゃあ、二度寝しよっか」

耳元で甘い悪魔が囁いた
もしかしたら、私が一番言って欲しかった言葉なのかもしれない

目を閉じていてもわかる温かさがあった
でも、きっと朝日のせいだけじゃない

6/2/2024, 10:18:52 AM

#正直

正直言って、喉が痛い。

砂漠みたいにカラカラ

雨が降っても一瞬でなくなる

咳をするだけで

頭がズキンズキンと痛む

頭に心臓があるみたいに

明日学校休みたい

だけど休んだら授業に遅れる

自分が苦労するだけ

私はどうすればいいんだろう

誰か決めてくれないかな

_________________________

#正直ということで、
風邪気味の今の気持ちを正直に書いてみました。
あなわびし。

気温差で体調を崩しやすいので、
皆様もお気をつけてください…

6/1/2024, 12:48:49 PM

#梅雨

ビニール傘の下、優しい温もり

二人で歩いたいつもの道

この時間が続くように、空に願った

雨よ止むなと


鈍色の空の下、悲しい冷たさ

一人で歩く夜の道

この涙さえも消してしまえと、空に願った

雨よ止むなと

5/31/2024, 1:21:06 PM

#無垢

君を真っ白なキャンバスとするならば

きっと僕は真っ黒な絵の具だろう

純白で美しい君は、けがれを知らない

まだ何色にも染まっていないのだから

だから君を僕の色に染めて

僕だけのものにしたい

一度黒を塗ってしまえば、

もう何色を塗ったって無意味なのだから

だから今日こそは_

必死で追いかける僕を見て、

君は少し向こうで笑っていた

君は天使だろう?

それじゃあまるで小悪魔じゃないか

悪魔の僕は、天使の君に恋をした。

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