彼岸花

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5/22/2024, 11:15:40 AM

#また明日

“また明日”と言った君は

次の日には消えていた

交通事故に遭ったらしい

君は優しい口調で

いつも僕を励ましてくれた

白いセーラー服と

紺色のスカートがよく似合っていた

君がいたから僕は頑張れた

明日にも希望があるかもしれないって思えた

君の「また明日」を聞くと

救われたような気持ちになった

なのに、もう誰も声をかけてくれなくなった

僕はこれから、明日から

どうやって生きていけばいいの…?

5/21/2024, 12:05:37 PM

#透明

私は、人の『色』が視える

赤、青、黄色、緑、紫……

人はみんな色を持ってる

鮮やかで美しい

誰もが見惚れてしまうような

その色はきっと人の“才能”を表してる

色があるからこそ

みんな輝いてみえるんだ

いいなぁ

私も色が欲しいなぁ

毎朝鏡を見てみるけれど、私の色はいつも透明

何もない

水みたいに、ガラスみたいに

何もないから

5/19/2024, 11:29:43 AM

#突然の別れ

君が好きだ
                  あなたが嫌いよ

やり直そう
                 もう別れましょう

君がいないと
                  あなたといると

悲しいから
                  楽しかったけど

君の暖かさに
                 あなたの冷たさに

気づけなくて
                 気づいてしまって

ごめんね
                   ごめんなさい

やっぱり
                     それでも

君がいいと思うなら
              あなたが嫌と思わぬなら

過去も捨てて
                   未来を掴んで

      ずっと僕と
             ずっと私と


         
      一緒にいてくれますか?

5/18/2024, 11:04:55 AM

#恋物語

“恋なんて、興味ないからさ”

先週までそう言ってたあいつが、
いつのまにか彼女をつくりやがった

あいつだけじゃない
今まで『独身仲間』だった奴らもほとんどいなくなった
そして残っているのが俺を含め、二人だけである

寂しくなったテーブル席で向き合い
ビールを流し込んでから、思い切りテーブルを叩く

「あー、彼女欲しい」

俺がそう言うと、向かい側に座っているさっちゃんが
噴き出した

「俺だってできたら苦労しねぇよ」

「だよなー」

ドラマみたいな恋物語はそう簡単にあったりしない
分かっているからこそ悲しいんだ

そんな会話を交わしながら小一時間、
そろそろ居酒屋をでようとした時、電話が鳴った
相手は先週彼女ができたやつだった

「もしもし?」

「…フラれた」

俺はさっちゃんと顔を見合わせて、にやりと笑った

「じゃあいつもの居酒屋に集合だ。
 ちょうど俺らもいるからさ」

「あぁ、ありがとよ」

じゃあな、そう言って電話を切ったあと
さっちゃんとガッツポーズをした

人の不幸を喜ぶのは性に合わないが、
正直ちょっと嬉しかった

「よし、仲間が増えたんだ、もう一杯やるぞ!」

5/17/2024, 10:59:24 AM

#真夜中

風呂に入ってから、ベットに潜り込んだ
そして、深いため息を一つ

…今日も疲れた
バイト先ではミスして怒られるし、
彼氏からもらったキーホルダーもなくしちゃうし…

毛布をかぶっても眠れない

仕方なくケータイをぼーっと眺めていた
明日は土曜日、別に早く起きなくてもいいのだけど
今日はもう何も考えたくなかった

お気に入りのインフルエンサーの投稿、
最近話題のソーシャルゲーム、
明日の天気予報…
何を見ても、満たされなかった

「声、聞きたいな…。」

彼氏とのメールの文面を読み返す
最後のメッセージは昨日になっていた

ふと時計を見る
深夜0時だった
さすがにこんな時間にメールをするわけにはいけない

諦めて目を閉じた瞬間、ケータイが音を立てた
彼氏からの電話だった

私は贅沢ものだなと思いながらケータイを手に取った

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