彼岸花

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5/5/2024, 10:19:21 AM

君と出逢って

きみと出逢って

人生が変わった

きみの太陽のような明るさ

つるつるの肌

そしてどんな時でもそばにいてくれる

そんなきみが大好きだ

今日もまた

君は僕の元へやってくる

真っ白な皿にのって

運ばれてきたきみをみつめる

今日も

目玉焼きの上で、卵の黄身が輝いていた。

5/4/2024, 1:35:52 PM

耳を澄ますと

あぁ、今日も聞こえる

深夜0時

真っ暗な窓の向こうから

イタイ…イタイ…って

男の人たちが話してる

痛い…?

しばらくすると、

何かを引きずる音が聞こえた

ズル…ズル…ズル…

数日後、またその声が聞こえた

でもいつもとは違ってはっきりと聞こえる

“この遺体、どうしましょうか…?”

5/3/2024, 12:46:52 PM

二人だけの秘密

まっさらなシーツが敷かれたベットから降りて、
今日も僕は彼女の元へと向かった

ガラガラガラ……

薬の入った点滴を持ちながら歩くのは大変だけど
彼女に会えるなら問題ない

ドアを開けると、可愛らしい寝顔が見えた

病室の時計は午前7:00を指していた
少し早かったのかもしれない

「起こしましょうか?」

看護師さんが聞いてきたが、
もう少し寝顔を見たかったため断った

彼女のそばにあった椅子に腰掛け
彼女の寝顔を覗き込む

やわらかく閉じられた目
雪のように白く、清らかな肌
微かにすーすーと小さな寝息が聞こえる

彼女を一言で表すとすれば、間違いなく
“小鳥”だろう

この幸せな時間をあと何回過ごせるだろう

手術は二週間後だ
僕も彼女も一緒に受ける

ただ1つ違うのは
僕は死んで、彼女は生き続けること

僕の心臓を彼女に提供するのだ

相変わらず彼女はすやすやと眠っていた
彼女と会えなくなるのは辛い

だけど、それ以上に
彼女が外の世界を見られるようになるのが一番嬉しい

二人だけの、秘密だ

5/2/2024, 10:58:43 AM

優しくしないで

“大丈夫”

“いつでも頼って”

そんな言葉をかけられると期待してしまうから

この人なら、私を救ってくれるって思ってしまうから

やめて

お願い、優しくしないで

失ってしまうのが、きっと怖いんだ

1人残されるのが、辛いんだ

だったら最初から1人ぼっちのほうがよかったって…

悲しいよ

その優しさが

酸性雨みたいに私の心を溶かしてく

4/20/2024, 11:04:22 AM

何もいらない

大金持ちになんてならなくていい
人はお金で、随分と変わってしまうから

才能なんてなくていい
自分に自惚れて、周りの優しさに気づけなくなるから

不死身になんてならなくていい
大切な人はみんないなくなって、
自分だけこの世界に残されるのは嫌だから

特別なものなんてなくていい

この世界で、毎日を過ごせているだけでも
幸せなのだから

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