彼岸花

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3/28/2024, 3:04:55 PM

見つめられると

君に見つめられると
稲妻に打たれたかのように
心臓がドクンッと大きく高鳴る

顔が赤くなり、汗も出てくる

話しかけてくれるかな…と
期待してしまう

だけど、君は何も言わなかった

ちょっと残念
でも、この距離感が私は好き

3/27/2024, 11:19:11 AM

My Heart

誰かに嫌われたくないから
今日も仮面を被る

きっと私だけじゃない
みんな仮面を被ってる

社会という小さな小さな檻の中で
仮面舞踏会が開かれている

そこで人々は毎日、毎日同じことを繰り返す

変わらない音楽に身をまかせ
言われた通りに踊るのだ

そして誰もが自分の“個性”を見失っている
その言葉を忘れてしまったかのように

私もまた、その一人

「Where is My Heart ?」

3/26/2024, 1:18:31 PM

ないものねだり

“誕生日に欲しいものはあるか?”
メールの文章と共にスタンプが送られてきた
祖父からだった

かなり歳のはずなのに、
あっさりとデジタルを使いこなせるとは…
さすが祖父だ

「欲しいもの、か……」

今は物欲がなかった
それどころか何に対しても興味が湧かないのだ
いわゆるスランプというやつだろうか?

だが、ひとつだけ欲しいものがある

それは『才能』だ

私のクラスメイトはみんな得意なことを持っている
絵を描くこと,スポーツをすること,演奏すること……

しかし、私にはみんなのように自慢できることが
何一つとしてないのだ
勉強もあまり得意なほうではないし、
容姿も華やかではない

超がつくほど凡人だ

だから才能がほしい

才能は人にもらうことができない
そうわかっていてもなぜか求めてしまう

“才能かな笑”

ダメ元でそう送ってみた
冗談のつもりだったが、祖父はちゃんと返事をくれた

“才能かぁ…わしには何にもないのう”
“だがな、わしは才能なんていらんと思うよ”

“え?”

“才能があればいい仕事にも就けるかもしれんがな、
きっと大変じゃよ。おんなじ才能を持った人に抜かれんように必死にならんといけんし、才能に自惚れて他の
選択肢が見えんようになるかもしれん
だからわしはいらんと思うよ”

……そっか

“おじいちゃん、ありがとう”

“また決まったら教えてくれい”

“うん”

やっぱり特別な才能なんかいらないんだ
ないものねだりしたってしょうがないもんね

また祖父に元気をもらえた

3/25/2024, 12:03:58 PM

好きじゃないのに

「昨日のバラエティ番組見た?
すっごく面白かったよね!」

「そうだね!お母さんも爆笑してたんだ笑」 

「うちも!一緒だね」

「うん、そうだね」

空が夕日で染まった
あまり綺麗ではなかった

学校から帰宅し、部屋のベットに倒れ込んだ
はぁ、今日も疲れた

私は昔から友達と付き合うのが苦手だった

みんなが好きになるものを好きになれないし、
私が興味を持つものはマイナーなアニメやゲームだったため、誰も理解してくれないのだ

そのせいで話に入っていけなかったり、
仲間外れにされたりしてとても辛かった

だから、次こそは
高校生になってからは“周りに合わせよう”と決めていた

昨日のバラエティ番組だって本当は好きじゃない
むしろうるさいだけで嫌いだった
でも、見ていないと話についていけなくなる

自分の好きなものは誰にもわかってもらえない
思いを殺すことで仲良くできるなら
それでいい

それでいい、はずなのに

なんでこんなに苦しいんだろう…?

3/24/2024, 11:09:29 AM

ところにより雨

あなたの心の中は
ずっと晴天みたいなんだろうな

でも、時々雨雲が垣間見える
暗い暗い灰色の雲が

それでも、あなたは
それを悟られないように必死に隠してる

偽りの笑顔を作って

耐えられない時は
泣いてもいいんだよ

雨が降らないと植物が枯れてしまうように
あなたも、たまには泣かないとやってられないよ

大丈夫、あなたの心の中に太陽がなくなってしまったら
私があなたを照らす光になるから

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