Shina#47

Open App
3/20/2025, 9:22:59 AM

お題 : どこ?

『あの、お兄さん』
「…はい?」

背中から幼い女の子らしき声が聞こえ、ふと振り返る。声から予想していた通り、それは想像していた通りの少女だった。

ただ、その要件が怖かった。


『私のカラダ、どこに行ったか分かりませんか?』


「………え?」

背筋がその場で凍ったのを覚えてる。

体?体は、今自分自身が持っていて動かしているはず。ちゃんと人だよな?……うん、人だ。

パニックになりながら、視線だけを動かして確認する。少女はそれ以上何か言うこともすることもなく、ただ固まっている。それが余計怖い。

「……君が今動かしている体は、君のじゃないのか?」

何を言っているのか、自分でも理解ができないが。確かこう言ったのを覚えてる。

それ以降、少女は急に消え、姿も見ていない。


「……そりゃ完全に憑いてますよ、"悪霊"とやらが」

「え、憑いてるんですか?」

「えぇ。うちの親から聞いた"強大な悪霊"の話と、貴方の話。完全に一致してます。ほんとうに危ない"霊"なので、ご気を付けて。」

「なるほど、ありがとうございます。……あの、最後に聞きたいことがあるのですが」

「はい?」

『僕のカラダ、どこに逝ったか分かりませんか?』

3/18/2025, 10:37:16 AM

お題 : 大好き


本日私(Shina#47)、卒業させていただきました。


仲間との別れが悲しいわけでもなく、新生活が嫌なわけでもなく。

先生との別れが本当に1番嫌で。

でも言葉って直接伝えるのが本当に難しいので、全部手紙に込めて渡すつもりで書いたんです。

それぞれの違うクラスの担任の先生にも渡して、自分の担任の先生に渡す前に写真を撮って。

それから色々お話をしてくれた時に、先生が泣いていて貰い泣きしてしまって………。

それでも手紙は渡せたので、悔いはないと言える卒業式にもなりました。

いや、嘘です。一つあるかもしれません。

直接言うのはもちろん、手紙にも恥ずかしくて書けなかったことが一つあります。


そう、お題の通りの、” 大好き ”って言葉です。


「言っておけばよかった」という、少しの後悔がこれです。

今も本当に実感がないのですが、お母さんが撮ってくれた先生との写真を見返す度「もう終わりなのか」という謎の余韻に浸っています。

とにかく今の目標は、先生が黒板に書いていた” 成人したらまた会おう ”ということを希望にして、会えた時胸を張って「今の自分が好き」「先生のことをずっと覚えていた」そして「大好き」と言えるように、中学校も頑張らせて頂きます。

今でも泣こうと思えば泣けられます。
また明日も、その先も。Shina#47をよろしくお願いします。

” 卒業式まであと0日 ”

3/17/2025, 2:36:52 PM

お題 : 叶わぬ夢

あ、どうも。作者の方(Shina#47)です。

実は明日卒業式でして…………。

心情としては、これまで色々書いてきた通り。


” いやああああああああああ卒業したくない!!!! ”


が本心です。

今回もそれテーマで書こうとしたのですが、普通に時間が無い。

とりあえず更新も遂げたくなかったので、これで保存させていただきます。

時間過ぎるの早すぎますね。1秒だけでも止まることで、世界少しでも変わるというのに。

これこそが私の思う”叶わぬ夢”です。


それでは、明日旅立ってきます。


” 卒業式まであと1日 ”

3/16/2025, 2:21:00 PM

お題 : 花の香りと共に


卒業式、先生に花を送る人とかはいるのだろうか。


明日、違う学校の友達は卒業するのだけれど、どうやらそのクラスみんなで花を先生に送るらしい。

それを聞いて、ふと考えたこと。

まぁ花を送る人はいなくとも、どうせ退場する時に一度は花を持つことには変わらないのだが。


それを私は見つめるだけで、花を抱える先生を見送るだけで。

その貰った花から香る匂いを知ることはできないし、なんの花があるのかを知ることもできない。


私が知るのは、先生に送ることが出来るのは手紙だけ。


ただ、その事実から出る醜い感情を美しく捕らえると考えるなら、少しは楽になるのだろうか。

そうして考えるとするのなら。


そうやって抱えていた花と共に、私の手紙を添えて。
「こんな生徒も居たな」と何十年経っても探していて欲しい。


…………いや、これは美しい考え方か?

自身が思い浮かべた考えに疑問を持ちながら、来て欲しくない明日に備えて眠る。


嗚呼、私もうすぐ卒業するんだなぁ。


ただ、変わらない考えを持ちながら。

” 卒業式まであと2日 ”

3/16/2025, 8:40:41 AM

お題 : 心のざわめき

「もうすぐ卒業だし、手紙書こっかな〜」
『いいじゃん。私も書こっかな』
『……あ、待って。お風呂入れって言われたの忘れてた。それじゃ私入ってくるね、また後で』
「はいはーい!また後で」

ガチャン。

通話をして思い出話に花を咲かせていたところに、無音の空間が広がる。

さて、手紙。今のうちに書いちゃおう。

レターセットはつい先日に買っていた。書く内容は決めてないけど。

ボールペンをカチカチしながら、頭に浮かんだことを整理する。あれは絶対書く。あ、これはどうしよう。書いた方がいいかな。

そうしてる間にも時間は止まってくれない。
ずっと進む。


明日は月曜日。


明日、卒業式に渡せるか分からない先生たちには渡す。
そして各クラスの担任の先生には、卒業式に渡す。

…………それでもう終わり。

それ以上何かある訳でもないし、何も無いわけでもない。


ただ、私の最後の恋は終わる。


「あー、卒業嫌だなぁ…」

心の動悸を紛らわすように、無音な空間に私の独り言が響いた。

” 卒業式まであと3日 ”

Next