川原

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1/25/2026, 12:13:58 AM

「逆光」

木曜日の公園 
砂場で山を作っている
誰か立っている 足元だけ目に入る
顔は上げない 黙々と手を動かす

青い砂が足りない
誰かここに砂を足して
夕方のサイレンが鳴り終わる前に

手のひらで固めた
山の先は海
とうとう顔を上げると
靴だけ残して さらさらと消えていた

誰かここに青い砂を足して
サイレンが鳴る前に
私が消える前に




11/11/2025, 10:39:47 AM

「寂しくて」

うつむいて歩いてたら
何かに蹴躓いた

ぐしゃりと潰れたそれは
よくみたら 
私の夢だった

ちょっとあんた 今まで何処行ってたの
探してたんだよ

潰れたへこみを撫でたら
涙が出てきた

今日は夕暮れまでに 帰れたというのに
焼きたてのパンも買えたというのに

テーブルに明日のパンと 潰れた何かを置いて
ハンガーにコートを掛けて

ああ寂しい
と呟く


11/8/2025, 12:31:02 PM

「透明な羽根」

密かに絶望している もう手遅れだと
船は沖に出てしまったと

それでも 透明な羽根が諦めきれずに
翼を広げる準備をしているので
時々 背中がムズムズする

今もそうだ
きっと背中には見えないジッパーが付いていて
開けると 中から透明な羽が飛び出てくるのだ

羽は問う 
次の船はいつ出るの

私は答える
もうすぐ もうすぐ
今度は必ず追いかけよう

まかせて

透明な 羽が広がる

10/11/2025, 3:00:19 AM

「一輪のコスモス」

ふとした機みに 足元に黒い穴が空いて
その穴がだんだん大きくなってくる
そんな不安に駆られる時 

貴方の言葉が
ちょっとしたやり取りが
穴を少し埋めてくれる

ここからは自分で埋めよう
最後に一輪 花を植えよう

その花が 
いずれ誰かの心にも咲くと良い
落ちないように 目印になれば良い

9/13/2025, 9:44:53 AM

「台風が過ぎ去って」

台風が過ぎ去っても
また 次の台風が来るわけで
人生の何度目かの嵐

私も あなたも
何度も 雨を凌いで 風に立ち向かって
それだけ選択肢も多かった

あの時 こういう道もあったかと
心を担保にそれでも進んで来て
自分を信じる力も尽きかけた

だけどだから 
物凄く頑張ったし ピカピカに輝いているよ
その辺の若造には
なかなか真似出来る事じゃない

週末のファミレス
ドリンクバーのお代わりを飲みながら
両手の拳をグーにしたら
テーブルの向こうで
やっと 彼女は笑ってくれた

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