NoName

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3/28/2024, 11:13:40 AM

見つめられると

「何?何で私の事をじっと見てるの?私なにか付いてる?」 「あっいや別にその、なんでもない」
少し顔を赤らめて恥ずかしそうにいう彼。

「やばい、やばい」心臓のドキドキが早くなり速度を増していく。好きな人が近くにいるとモジモジしてしまうのが彼の癖だった。彼女にはっきり付き合ってくださいと言える勇気がなかった。むしろ断られたらどうしようという不安のほうが強かった。昨日も今日も好きな人をじっと見つめてしまった。その度に嫌われたんじゃないかと不安になってしまう。

すると次の日彼女が「ねぇ私の事好きなんでしょ?」と聞いてきた。「えっ?」彼は一瞬彼女が何を言っているのか分からなかった。彼女はにっこり笑って、彼の耳元でそっと囁いた。「私もあなたのことが好きだったの、良かったら付き合ってくれる?」まさか彼女から告白されると思わなかった。彼は無言で頷いた。彼女は、にっこり笑って内緒ねと言うように口に人差し指を当てて走り去った。彼は、もっと早く告白するべきだったと思った。言えずにモジモジしていた自分が馬鹿みたいに思えた。これが彼と彼女の甘酸っぱい恋のはじまりだ。

3/27/2024, 11:00:23 AM

My Heart

「あーやっと春休みだ〜」

これはMy Heart、私の心の中にある心の声。
気がつけばもうすぐ高校生活一年目が終わる。
この一年あっという間だったな。色んな事があったげど。最初は登校拒否になりそうな位物凄く不安だったけど、いつの間にかあの環境に慣れた。友達も出来たし、普通にお話もできる。

人間って不思議だ。怖いとか不安だと思うことも、いざやってみれば意外と成功する。何故だろう。この事を父に話したら「それはね、あくまで思い込みに過ぎないんだよ。無理だとか怖いとか思い込んでいるから出来ないだけさ。」と言った。

確かに。思い込みに過ぎないのか。

これからも父の言葉を忘れずに残りの2年間を存分に楽しもうと心の底から思えた瞬間だった。

3/26/2024, 10:30:50 AM

ないものねだり

私は姉が嫌いだ。私が母と話しているのにお構いなしに割り込んでくるから。割り込んでくると母は、姉の話しか聞かなくなり、姉が話し終わってから私が続きを話しても適当に聞き流すし、また姉が割り込んでくる。姉が居ると私の話を聞いてくれなくなるから。

姉はやりたい放題だ。夜に出かけて朝に返ってくることが多く言っても聞かない為、両親共に諦めている。だから姉は好き勝手している。その態度にも私はすごくムカつく。姉ばっかり自由にできるなんて。そしてイライラすると私や両親などに当たり散らす。ものを蹴飛ばしたり投げたりする。

だから私は「お姉ちゃんなんか居なければ良いのに」と、つくづく思う。同時にお兄ちゃんが良かったと思う。優しくてカッコいい、私の理想のお兄ちゃんを勝手に想像したりする。

これが私のないものねだりだ。

3/25/2024, 10:28:30 AM

好きじゃないのに

高1の夏休みに、私が通っている学童でカラオケ大会が行われた。近くのカラオケにに行って点数関係なく好きな歌を歌うという活動だった。

私は歌う事自体は好きなのだけれど人前で歌う事は好きではなかった。でも先生が事前に歌う順番を決める時に、歌いたくない人は歌わずにパスすれば良いと、言ってくれたので安心した。そして先生は、一人一人に歌うかどうか確認をした。もちろん私もされた。「どうする?歌う?」と聞かれ私は「恥ずかしいので歌いません」とはっきり言った。カラオケの順番決めは、先生たちも含めて行われた。どうやら先生たちも歌うらしい。

このカラオケ大会の次の日子どもたちは、先生たちの歌声の話題で盛り上がっていた。そして先生達も「〇〇先生めちゃくちゃ歌うまいですよね~しかも若いのに選曲も渋めでしたよね!」などと盛り上がっていた。確かに20代の先生が、玉置浩二さんの「メロディー」という曲を歌っていてビックリするぐらい上手かった。するとたまたま傍で話を聞いていた私に先生が「きっと昭和歌謡が好きなあなたのためにあの曲を歌ってくれたんだよ。だってあなた歌ってなかったもんね。後でお礼言いなよ。」と言った。「えっ?私のせい?私が悪いの?だって人前で歌う事が好きじゃないんだからしょうがないじゃんっ!そもそも、歌いたくなければパスして良いって言ったの先生じゃん、何それっ」私は無性に腹がたった。言ってる事が矛盾してる。この様に先生たちの発言にイラッとすることがしばしばある。みなさんも他人の言動にイラッとすることありますか?

3/24/2024, 10:30:21 AM

ところにより雨

今日の天気は雨が降っていて曇天。私の表情も朝から曇ってる。何故なら、私は病気で入院していて退院後、一週間ぶりに高校に登校するから。

高校一年の夏に病気で入院し、その年の冬休み前にまた同じ症状で入院した。夏に入院した時に一週間ぶりに学校に行った時の、先生のあの質問が頭の中で何度も再生されてしまう。「入院楽しかった?」ニヤニヤと笑いながら聞くあの先生の顔と言葉が、いつしかトラウマになっていた。今でも思い出すだけで体全身に震えが走る。

だから、今回もまた同じ事を聞かれないかと不安でいっぱいだった。何故だろう、久しぶりの学校はすごく楽しみなはずなのに。それなのに教室の入口の前で固まったように動けない自分が居た。

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