そこは俺の特等席だけど、別に俺だけの特等席じゃなくていい。
この席を退く気は更々無いけれど。俺を手放そうったってそうはさせないけど。でも、この席に座りたいのが俺だけだなんて、そんなの絶対間違ってるから。
たくさんの人があなたを好いて、慕って、愛してくれたらと願う。
お題:ずっと隣で
好奇心は猫をも殺すとは言うが、我々が知能を持った生命体である以上、抑えようのない知識欲が備わっていることくらいは許して欲しい。
情報収集、真相の究明、知識の吸収、あるいは情勢の把握。いずれも、得手不得手に関わらず要求されることがままある。
そして、どうやら俺はこういった行為を好んでいるらしい。「得手」であるとも自負している。
道理で、必要以上に情報を追究したくなる傾向もある。なるほど、好奇心だ。現に、今もこうしてクライアントの要求以上の情報に手を伸ばそうとしている。知る必要は無いが、手が届くなら知りたくなってしまうのもまた事実……おっと。
ふむ……いや、引き際か。これ以上は猫をも殺してしまうだろう。
お題:もっと知りたい
ある者は「平穏などつまらない」と言う。
──私の人生に相応しいのは、誰も彼も虜になる、絢爛で刺激的な晴れ舞台だけ! 平穏な毎日なんかに構ってるほど、暇じゃないのよ。
またある者は、「考えが変わった」と言う。
──俺はなんでも、とにかくスリルがあった方が楽しいって思ってたけど、今は違うかな。だって平穏な時間も持っとかないと、あの子に会いにいけないからね。
「平穏には代償がある」と言う者もいる。
──平穏はもちろん結構なこったが、こっちだってそのために苦労してんだぜ? 悪かないが、タダで永遠に手に入るモンでもねーんだよ。
もちろん、平穏を好み、そんな日常を愛する者もいる。
──俺はなるべく、平穏の中で生きてたいよ。「じゃあ厄介事ばかり引き受けるの止めたら?」って、言われりゃその通りなんだけど……だって、俺だけじゃなくてみんなにも、平穏があったらいいなって思わないか?
望む者も望まざる者も、平穏を手にするのはかくも難しいようである。
お題:平穏な日常
愛がもたらすのは争いか平和か。二者択一かのような問いだが、俺はどちらも正しいと思う。根拠ならある。俺が体現してる。
俺は愛してもらえたから争わずに生きられるようになった。だがもらった愛を返そうとすればするほど、俺の行いは争いに向かった。
俺は所謂"問題児"だった。父として慕う兄貴分に、俺はおかしいのかと尋ねたこともある。彼は、「お前はおかしくなんてないよ。ただちょっと不器用なだけだ」と、俺の頭を撫でて笑った。
誰もが彼を愛するし、彼も人を愛している。彼が授ける愛は争いを生まない。俺とは違う。
……そうか、そうだな。争いも平和も、愛のせいにしてしまうのは無責任だな。
お題:愛と平和
過去を悔やんだって仕方ない。
うるさい、悔やむくらい良いだろう、好きにさせておくれよ。
どうしようもないことくらい分かってる、馬鹿じゃないんだから。でも悔やまずにはいられないことくらい、馬鹿じゃないなら分かっておくれ。
お題:過ぎ去った日々