いす

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1/13/2024, 12:49:06 AM

ずっとこのままでいるには何もかも足りず何もかも余りある。足しても引いても同じ状態でいるのは叶わない。現状維持はままならない。この瞬間の幸福や愉悦を体に刻み続けて、まばたきの先にも君がいることを乞い、願い、そして信じている。

1/4/2024, 6:00:15 AM

君の愛のそのまた向こうに苛烈な光が滲んで見える。夜明けは時折こうしてやってきて私をひどく急かす。その光を何と呼べばいいかわからないまま空っぽの心を冷たい空気で満たす。君の愛で満たさないようにしている。いつか消化してこの身になっていくのをどうにも許せなさそうなので。この瞬間ここに立つ人間たちを照らすスポットライトのように、ただ目の前にあればいいと望んでいる。

12/31/2023, 11:35:29 AM

書く習慣、始めて100日と少し経ちました。
面倒がりの自分が毎日欠かさず書き続けられるとは思わなかったです。ここで書いたものを種に他の創作に活かしています。
またいいねをいただくたびに、人が居るのだなと、その距離感に助かることも多いです。
押してくださったみなさまありがとうございます。
運営さま、素敵な場をありがとうございます。
来年もよろしくお願いいたします。
どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。

12/31/2023, 4:58:03 AM

矢の如しだが光陰であったかというと少々陰が多いように思える。人には人の光陰があるので誰かから見ればこの陰も光になるかもしれない。誰かの普通に救われることもあれば私の普通が誰を救うこともあるのだろう。「ただ在るといふことが」と宣ったのは八木重吉である。ただあるということが。と何度も反芻した年であった。
以下は来年の私への戒めとする。
誰かの普通を盾にしないように。
誰かの悲しみや怒りを己の承認欲や都合や自分の表明の隠れ蓑にしないように。
パフォーマンスで消費しないように。
何についても当事者がいることを忘れないように。
書くのをやめないように。
ご飯を食べるように。
体力をつけるように。
その暴力と慈しみに報いるように。

12/29/2023, 6:30:31 PM

「みかんの皮の剥き方にもいろいろあるんだよ、知ってるか」と訊くので「らしいね、やったことはない」と答える。1個食べたら充分だし、1個のみかんを食べるために他の娯楽を見出す人間ではないので。
「見て」
かたつむり、花、いもむし、S字。
「ゲゲゲの鬼太郎が流行ってるらしい」
目玉親父のような。みかんから胴と手足が生えている。
器用に剥かれて彩られていくみかんを見る。
「誰がこんなに食べるんだ」と訊けば「君と私が」と答えが返る。これからもひとりのときはいつものように剥いて食べる。散乱したみかんの皮を片づけながら今この一瞬を笑う。

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