10/7/2024, 9:06:21 PM
込める力が欲しいのだと言う。お前がいれば叶うのだと言う。その口に詰まったまじないを喉に詰まらせる前に、半端な力でその喉を掻き切ってしまう前に。その目はなにものにも代えがたく雄弁に、憎しみを込めて、私に言う。
9/14/2024, 5:55:11 PM
ねえ。この命はいつ燃え尽きる。わたしたちはあの日から屍肉のまま動き回り、昼夜を問わず、眠りも得ず、常に飢餓に襲われ、かたくなに。
8/23/2024, 11:51:20 PM
山だ、と言う。お前は山がないと生きていけない性分らしい。海は怖いのだと言う。大きく、深く、独力でその果てを見るには困難で、恐ろしいのだと。だから行くことにした。お前が辿り着けない海へ。
8/17/2024, 2:12:49 PM
いつまでも捨てられないもの、を捨てることが出来るようになり、では次はどこへ行こうかということになる。重く。ただ重く。動くには重く。そういうものを捨てられたので、あなたはどこへでも行っても良い。
5/13/2024, 4:37:10 PM
どうやら失われていたらしいと気づくまでに今日まで掛かった。などと言ってまた明日も同じように「どうやら失われていたらしい」と気づいてみせるのかもしれない。驚きと希望と悔恨に満ち満ちた傷ましい顔で。さながら脱皮のように、割れて崩れ落ちる己の仮面を指差し笑いながら。きっと失われた時間の中に、狂い続けた時計の合わせ方を置いてきてしまったのだろう。