矢の如しだが光陰であったかというと少々陰が多いように思える。人には人の光陰があるので誰かから見ればこの陰も光になるかもしれない。誰かの普通に救われることもあれば私の普通が誰を救うこともあるのだろう。「ただ在るといふことが」と宣ったのは八木重吉である。ただあるということが。と何度も反芻した年であった。
以下は来年の私への戒めとする。
誰かの普通を盾にしないように。
誰かの悲しみや怒りを己の承認欲や都合や自分の表明の隠れ蓑にしないように。
パフォーマンスで消費しないように。
何についても当事者がいることを忘れないように。
書くのをやめないように。
ご飯を食べるように。
体力をつけるように。
その暴力と慈しみに報いるように。
12/31/2023, 4:58:03 AM