10/30/2023, 10:19:12 AM
どんどん懐かしさになっていく。指折り数えてしまう。カレンダーの数字に斜線を引いてしまう。メッセージの履歴は遠くなっていく。ないものを数えている。あなたがいない日を数えている。
10/29/2023, 10:11:30 AM
ここから先へ進むためのエピローグです。このお話はここでおしまいにしなければなりません。私のヒーロー、泣かないでよく聞いて。あなたは生きている。この最大の功績を、宝を、福音を、楽園を、私も抱えて次へ往く。この本をいずれ閉じる3秒後か100年後かあるいはいまこの瞬間の未来に、あなたの名を呼んで終われることを幸いに思う。
10/28/2023, 11:04:49 AM
お前の得意の場所ですよ。眩しさに弱いお前の場所ですよ。お前はどうして生まれる前から光を知っていたんだろうね。暗がりのなかで生きていて、この私のことすら眩しいと目を細めて恐れている。お前のおかげで。暴力と死臭にまみれても、完全な闇でいられないことがわかってしまった。お前のせいで。天来の闇はあらかじめ光を知っているのだと知ってしまった。そこに至る道はない。断絶がある。私とお前の間には断絶がある。いつかその両の眼をこの薄汚れた光で灼けば、私たちは近しいものになれるか?
10/27/2023, 11:44:29 AM
紅茶なんて久しぶりに飲んだな、と言う。こんな味だったか、と言う。あーぬくい、と言う。どうやって淹れんの、と言う。香りが飛んでしまうほどに重なる言葉が、もたらされる時間が、こんなにある。どれもこれも誰かにとってはくだらないのだろう。カップはまだ温かい。何度でも。何度でも淹れよう。
10/26/2023, 11:17:16 AM
愛に依らずして立つ言葉を組み上げて、君との間にバベルの塔を再び築こうとあなたは提案する。塔の最上で愛の言葉を砕いて撒こう。何度も懲りずに生まれ出る愛の言葉をいつまでも砕いて撒こう。地上の愛の言葉を無限に撒いて、ご覧、ここから見える星はすべて愛の骸だよ。