風邪ひいてまんねん。
西のほうではおなじみの風邪薬のキャラクター。風神さん、ブランクを経てCMに復帰したらしい。
あれは白い薬包紙に包まれた粉薬がいかにも効きそうな雰囲気を醸している。
風邪を治す薬が発明されたらノーベル賞ものというのは知られた話だ。
何百もの種類がある風邪のウイルスを制する薬が現れたら、派生して起こる肺炎や中耳炎になる人も減って医療の世界は変わるだろう。
いま売られている風邪薬は諸症状を緩和するための薬なので、なんとかしたい症状に合わせて選ぶ。
一応、裏を見て成分・分量を比較するが、総合とついていると広く浅く効くのか?とか、粉薬は速く効きそうとか、結構迷う。
まあ結局、よくある風邪なら寝とくのが一番の薬である。
『風邪』
ひとひら、ふたひら。
ちらちらと舞っていた雪が濃度を増していく。
その年、初めての雪が降ると密かに胸が躍る。
激しく降っていた牡丹雪が、気温が下がるとともに粉雪に変わっていく様を眺めるのも、その中を歩くのも好きだ。
初雪はすぐに消えてなくなるけれど、しばらくしてドカ雪が降り積もると、この雪が根雪になるだろうと予想する。
長い冬の始まりである。
今は昔の雪国の思い出。
『雪を待つ』
イルミネーションよりライトアップ派だ。
イルミネーションは電飾そのものを見せるもの、ライトアップは対象物を見せるものなので、そもそも目的は異なるが好みとして。
木々や建物をきらびやかに彩るイルミネーションは見ごたえがあるけれど、桜や紅葉、雪などを暗闇から浮かび上がらせるライトアップのほうがしみじみと景色を楽しめる。
イルミネーションを見ると少し寂しい気分になるのも理由のひとつ。
夜の電飾というのは、映画の中の移動遊園地や、暗い部屋で点滅し続けるクリスマスツリーのように、賑やかなのにどことなく寂しい雰囲気がある。
『イルミネーション』
植物を育てることが上手な人をよくグリーンハンドと呼ぶが、これは和製英語らしく、英語ではグリーンサム(green thumb)という。
反対に植物を育てることが下手な人をどう呼ぶかというとブラウンサム(brown thumb)。
自分はこの茶色の親指の持ち主だ。
枯れる枯れる。
世話がほぼ必要ないはずのサボテンやエアープランツまで枯れてしまった。
どの植物も手入れはしていたつもりなのに、家に悪い気が充満しているのかと疑うくらい息絶えていく。
そんななか、唯一生き残っている植物がある。
ホスタ(ギボウシ)。多年草で冬の間は枯れて根だけになるが、春になると毎年元気に葉を出す。
外にあるのでほぼ放置状態なのが、逆に茶色の親指の影響を受けなかったのだろうか。
これに関しては手を出さないことが愛かもしれない。
『愛を注いで』
心と心が通じ合うとき言葉はあまり要らないけど、心と心がすれ違うときはたいてい言葉から始まる。
なぜあのとき黙っていられなかったのか。
なぜあのときあんなことを言ったのか。
後悔ばかり。
『心と心』