ぽっかり 迷った
星型の可借夜の真ん中
キメラの余った部分は
何時、路頭に迷ったの?
アナタは昼の月への
違和感を消せない。
退屈な焦燥曲は
惑う指先と
たどたどしい仕草に微笑んで、
明日には見えなくなってしまいました。
あれもこれも、ロマンチックで良いですね?
満天星は
今日も迷った星世を攫う
ラミネートされた貴方の声を
飲み干す勇気は無いけれど
. .
セレナーデの小節内は
もう、
何も覚えられない
「電子回路にも感情は映りますから。」
ノスタルジックな
バタースコッチフレーバーは
それはそれは、よく効くことでしょう。
[42光年のレンジ]
優しい4つ葉のクローバーが生まれた時には
何処かのバス座席数が1つ減っている。
月の空洞にはとろとろの海のゼリー水が溜まっていて、触れた指は少しだけ痛い。
真空でぼんやり薄められた12%の毒素は黙って
指先を撫でていきました。
TEL:(寂れた着信音)
お気に入りの真っ赤な置き電話からは、いつもの柔らかなみずのおと。
「出なくても、良いんですか?」
透明なリップグロスを硬いトーストに、こぼれ落ちるほど塗ったなら、赤い海王星のダイアモンドの雨でこんがり焼きましょう。
欲張りさんですね
点滅する惑星レンジはあと42光年を指していて、それは買い貯めた本を飲んでいたらすぐに終わるのでしょうか?
しげしげと自慢の作品を見つめては、横断歩道を渡るような足取りで往復している。
産まれた生産ラインにも戻れずに、
道ばたの水路から
広大な海水のプールに落とされて。
そんな お気持ちは?
マリンブルーのなかでの異端
セルリアンブルーの色素は、孤独な海で
寂しさと共に
塩からいそれに
崩れるように
ほろほろ と溶け出して
薄っぺらいホネだけは遺して
おさかなの 滑らかでキラキラの鱗を
原色的に染め上げていきました。
彩やかで どこか不自然なその色彩は、海中の
おさかなの流行りに乗って
世界中に溶けていき
食べ食べられる世界の法則で__
みんなみんな、
おぞましく鬱くしい青に染まっていきますね?
不明瞭な心音に近い ♩=53 の心地よいリズムは
毎日のリフレインを寝かし付けるのに十分で
甲斐甲斐しい磁気で 感覚が緩く狂っていくのも知らずに
その白湯の様な 昼想夜夢 に思い悩む。
α化された 愛情 を口に入れて、
何時までも保存できるとでも思っているのでしょう?
そんな貴方は酷く可愛らしくて、
壊れた時計はZ軸方向に針が舞い
手品師が可憐な エンドロール を上映したときと同じ表情を見つめては
すり鉢に掛けたチョークを こくん、と飲み込んで
コラージュした目を細めて 貴方は微笑んだ。