未炭酸/無炭酸

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10/4/2025, 11:10:32 AM

やまない塩味、止まらない脳汁。

今日だけだから。
今日だけだから。

お母さん、
どうか私のチートデイ、
奪わないで。


袋を開けた瞬間、
どんな香水にも勝る匂いが私を抱く。

1枚だけでもたくましい、
この質感。

プレスされた海老がアクセサリーのように輝く。

これだ。

1枚食べれば、はじまりはじまり。

気づけば袋は空っぽ。
私のお腹はさぞかし満腹だろう。

想像するだけで,,,

これが私の、待ちに待ったチートデイだ。


やめられない、とまらない。

今日だけ許してくれ。

かっぱえびせん。




12[今日だけ許して]

9/29/2025, 11:44:09 AM

私は美術が嫌い、芸術が嫌い。

でもアートは好き。

美術は「自分」を否定するから。
芸術は「人」を批判するから。

芸術や美術には画風というものがある。

例えば綺麗なお空を描きたいとする。

お空は青でなくちゃいけない。

黄色い空は空として見られず、
その人の目で図られる、縛られるんだ。


それに気付いたのは中学に入ってから。

あれだけ好きだったイラストが嫌いになった。

幼稚園児のお絵かきだねと授業ではよく言われた。

アートはそんな私を褒めてくれる。

虹色はあると言ってくれる。

お絵かきだろうと何だろうと、

絵は平等なんだ。

お金や地位や商品価値でしか見れない人達は、

よっぽど夢物語だと思う。


だから、世界をモノクロで測ることにした。

白黒はっきりつけた。

目が覚めたって感じ。

かわいいパンダだねと這い寄りスマホを向ける人達には正直軽蔑する。

柵を設けたんだ。

今は色を文字に置き換えて、

こうやって何にも縛られず物書きをしている。

いつかこのモノクロの世界に綺麗な私色をぶちまける日を夢見ながら。



11[モノクロ]


9/27/2025, 10:18:14 AM

涙の理由を語らない。

だから何も言わずに寄り添って。

目から水が落ちるのは、溢れちゃってるから。

悲しみが溢れて洪水みたく溺死しそう。

どうか見逃さないで。見過ごさないで。

人の涙はワンパターン。温もりがほしいの。

側にいてほしい。

理由は語らない。

言葉にできたら泣いてない。

そこにいてくれるあなたが、
何よりも答えだから。


10[涙の理由]


9/19/2025, 10:20:37 AM

8.1[もしも世界が終わるなら]、

いいのに。

僕が今一人死んでも、いいのに。

今、終わってほしい。


そんなことをさっきからずっと考えている。


波がもうすぐ足を濡らそうとしている。


8.2[もしも世界が終わるなら]、

もう水は腰まで来ている。

僕は迷っている。

わざわざ夜に海まで来たのに、

死ぬか迷っている。

8.3[もしも世界が終わるなら]、

僕なんか必要ない。

僕の死をのんきに悲しむ人は誰も来ず、

時間はいつも通り流れ、空は晴れる。

でも、

世界は終わらない。

だから僕が死んで笑う人がいる。

僕が死んで馬鹿めと思う人がいる。

僕が死んで悲しむ人の涙を貶す人が、

僕は許せない。


許せなくて、失望した。

怒りすら湧かなくなった。


あぁ、

8.4[もしも世界が終わるなら]、

今終わるなら、

明日終わるなら、

昨日終わっていれば、

終わって、

終わってください。



8.5[もしも世界が終わるなら]、

僕は死ぬ。




海はとても綺麗だ、とても美しくて,,,

とても綺麗な、女の人がいるように見える。

波に流されず僕の数十歩海へ浸かり、

手招きして歌を歌っている。


わ た し に か え り な さ い


足元にはいつの間にかカニが群がっている。
横歩きで海に入っていく。
皆必死に。帰るように。
家はそこにはないのに。


き お く を た ど り


カニは死期の訪れ、自殺の跡だと言われている。
何匹か、何匹も、波に流されて僕の足元に戻る。
息はもうしておらず、死骸となって、
それを踏みつけ、僕は進む。


や さ し さ と ゆ め の す い げ ん へ


女の人の声以外、何も聴こえない。
もっと近くで聞きたい。
もっと、もっと。



も う い ち ど ほ し に ひ か れ



ここにずっといたい。



う ま れ る た め に






たくさんの、

たくさんの人を、


たくさんの人を思い出す。
たくさん。


おかあさん
おとうさん
いもうと
おとうと
おねえちゃん
おにいちゃん


たくさんの人、


おじいちゃん
おばあちゃん
ともだち
せんせい
おにいさん
おねえさん


たくさんの人、
たくさんの人が流れていく。
横に。


僕はそれを止めることができない。
どんどん横に離れていく。


逝かなければ死ぬので、
僕はたくさんの人を見殺しにする。
横に流れて見えなくなってしまえば終わりだ。

人は死ぬ。カニも死ぬ。


僕の世界は終わった んだ。

ああぁ
8.6[もしも世界が終わるなら]

終われ。

















「ぶはぁ!!」

目を覚ますとまだ砂浜だった。

「こちら◉警、△市☆✩海岸で自殺企図者を救出。直ちに保護します。」

「了解」ブツッ

内線通話を聞き、
顔をあげれば海浜沿いにパトカーが止めてある。


「目覚めたか。」


見知った顔の女だ。
まだ2年も経っていないのに同僚の名前すら覚えていないなんて。
やはり僕は辞めるべきだった。


「誰の通報だ?」

「私だよ。」

周りを見るが彼女以外誰も、
補佐すら見当たらない。

「一人で来たのか。」

「仕事帰りにお前の家へ寄ったが、チャイムの返事がなかった。こんな夜に散歩でもしてんのかと思ったらこのザマだよ。」

「よく僕を見つけれたな。」

「何年の付き合いだと思ってんのかな。」


8.7[もしも世界が終わるなら]

数年前、そんな言葉がネットに掲載された。

あるウェブページのタイトルであり、

そこには鬱病を示唆するような言葉や、

後何日でどこかの芸能人が死ぬとか、
後何週間でどこかのお偉いさんの家が燃えるとか、

そんなことが奇怪な文章で譲ってあった。

SNSを通じてたちまち広がり、

それを見たたくさんの若者が死んだ。

自殺だった。現場は全て海。

死体の多くは流されて回収できず、

現場付近にはたくさんのカニの死骸が残されていた。

『8.8[もしも世界が終わるなら]、それは海の底から始まりそれは巨大なカニである。』

ウェブページに何度も書かれたセリフ、
こんなものを信じてみんな死んだのか?

それが知りたくて僕はここに来たはずだった。


8.9[もしも世界が終わるなら]

これまで考えてこなかったかといえば、

嘘になる。


全て彼女に話したがあらかた知っているようだった。
数年経っても警察はウェブページの出どころすら掴めていない。

流行りはすぎたが、今も多くの人が静かに、
海に沈んでいるだろう。


「警察を辞めてでもしたかったことがそれ?」

「そうじゃないけど。」


「警察に失望しようが、世界を恨もうが、人を愛そうが、人はいつか死ぬんだよ。」


「きっぱり言っちゃダメだろう。」


「いいんだよ。だけど今死んだって天使は迎えに来てくれない。神様は残酷だからね。」


「地獄だろうね。」


「だから生きて。寿命まで生きて、『終わり』を迎えなきゃいけない。」


「君のそういう考えが僕は好きだよ。」


「死なないでね。」


「あぁ。」



「9[もしも世界が終わるなら]、そう思って生きろ。世界が終わるまで一生死ぬな。」

そう言って彼女はキスをした。

流されず踏みとどまる若者がもっと増えれば、
彼女に終わりは来るだろう。






9 [もしも世界が終わるなら]。








9/18/2025, 8:17:10 AM

裸足じゃ歩けない世の中。

街はアツいコンクリートで覆われ、

いざ外に出れば、

土は廃れ、
草は萎れて、
虫は見えない。

足跡だらけで都合よく整備され、
申し訳程度に木が生えている。
ここにいる動物といえば人間くらいだろう。

私達は常に監視されている。

上司、はたまた国が頭によぎるかもしれないが、
そうじゃない。

私達は常に、“地球”に監視されている。

森林を伐採すれば土砂崩れが起こり、
海にゴミの山を作れば津波が起こる。

地球に見られている。
そして、私達も見ている。

子供が産めない犬猫のため医療が発達し、
街で暴れる熊は銃で撃ち殺す。


地球は感謝しているのかもしれない。

さんざん利用されている動物のためにケンカを起こし、
二酸化炭素が増えれば森にすがりよる、

こんな私達にも。

だから私達も感謝しなきゃならない。

秋になれば綺麗な紅葉を見せてくれたり、
家になって守ってくれる木材を育んでくれる、

そんな地球に。

私達は“ありがとう”を知らない。

知らないから行動で示す。

森林はとるんじゃなく、育てて増やす。
海にゴミを捨てない。

簡単なようで難しい。

ちっぽけな私達にできることはせいぜい、
靴紐をしっかり結ぶことだ。

素足にあった靴を選び、
脱げないようにしっかり結ぶ。

その足で大地を踏め。

たとえ道を見失っても、
またその靴でしっかりと、
地に足をつけられるように、
靴紐をぎゅっと結べ。



8 [ 靴紐(くつひも) ]


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