裸足じゃ歩けない世の中。
街はアツいコンクリートで覆われ、
いざ外に出れば、
土は廃れ、
草は萎れて、
虫は見えない。
足跡だらけで都合よく整備され、
申し訳程度に木が生えている。
ここにいる動物といえば人間くらいだろう。
私達は常に監視されている。
上司、はたまた国が頭によぎるかもしれないが、
そうじゃない。
私達は常に、“地球”に監視されている。
森林を伐採すれば土砂崩れが起こり、
海にゴミの山を作れば津波が起こる。
地球に見られている。
そして、私達も見ている。
子供が産めない犬猫のため医療が発達し、
街で暴れる熊は銃で撃ち殺す。
地球は感謝しているのかもしれない。
さんざん利用されている動物のためにケンカを起こし、
二酸化炭素が増えれば森にすがりよる、
こんな私達にも。
だから私達も感謝しなきゃならない。
秋になれば綺麗な紅葉を見せてくれたり、
家になって守ってくれる木材を育んでくれる、
そんな地球に。
私達は“ありがとう”を知らない。
知らないから行動で示す。
森林はとるんじゃなく、育てて増やす。
海にゴミを捨てない。
簡単なようで難しい。
ちっぽけな私達にできることはせいぜい、
靴紐をしっかり結ぶことだ。
素足にあった靴を選び、
脱げないようにしっかり結ぶ。
その足で大地を踏め。
たとえ道を見失っても、
またその靴でしっかりと、
地に足をつけられるように、
靴紐をぎゅっと結べ。
8 [ 靴紐(くつひも) ]
9/18/2025, 8:17:10 AM