裸足じゃ歩けない世の中。
街はアツいコンクリートで覆われ、
いざ外に出れば、
土は廃れ、
草は萎れて、
虫は見えない。
足跡だらけで都合よく整備され、
申し訳程度に木が生えている。
ここにいる動物といえば人間くらいだろう。
私達は常に監視されている。
上司、はたまた国が頭によぎるかもしれないが、
そうじゃない。
私達は常に、“地球”に監視されている。
森林を伐採すれば土砂崩れが起こり、
海にゴミの山を作れば津波が起こる。
地球に見られている。
そして、私達も見ている。
子供が産めない犬猫のため医療が発達し、
街で暴れる熊は銃で撃ち殺す。
地球は感謝しているのかもしれない。
さんざん利用されている動物のためにケンカを起こし、
二酸化炭素が増えれば森にすがりよる、
こんな私達にも。
だから私達も感謝しなきゃならない。
秋になれば綺麗な紅葉を見せてくれたり、
家になって守ってくれる木材を育んでくれる、
そんな地球に。
私達は“ありがとう”を知らない。
知らないから行動で示す。
森林はとるんじゃなく、育てて増やす。
海にゴミを捨てない。
簡単なようで難しい。
ちっぽけな私達にできることはせいぜい、
靴紐をしっかり結ぶことだ。
素足にあった靴を選び、
脱げないようにしっかり結ぶ。
その足で大地を踏め。
たとえ道を見失っても、
またその靴でしっかりと、
地に足をつけられるように、
靴紐をぎゅっと結べ。
8 [ 靴紐(くつひも) ]
君と見上げる月。
キレイだねって、本当に月?
それは月じゃなくてお金。
結婚資金かもしれない。
君はもうあなたの隣にはいなくて、
月まで行っちゃってる。
あなたは見下げられているのかもしれない。
愛はいつだってペーパームーン。
本当の形なんて分からない。
見上げてキレイだね、そこまで。
そこまでで諦めちゃダメだ。
月まで行こう。
たとえペラペラでも、
私達はそれを抱きしめることができる。
私はそれにペンで書き留めることもできる。
「愛してる」って。
クレーターだらけになっても構わない。
BCジャパンはこの活動を支援しています。
太陽のようなキスを、銀河の数ほど
Love And Space株式会社
幸せは、抱き寄せるもの
お近づき愛グループ
がお送りしています。
7[君と見上げる月]
空白はあった方が良い。
隙間があればあるほど風が通る。
隙間があればあるほどよく見える。
隙間があれば汚れが溜まらない。
空白があれば綺麗になる。
そのまま真っ白になってしまえばいいのに。
6 [ 空白 ]
誰もいない高校の夜の教室で、一人踊る。
一度やってみたかった。
どうせ誰も見ないんだ。
僕のことなんて。
2年間誰とも喋らず、
即帰宅部をかましていた僕に近づく人はいない。
はずだったけど、
「やっぱり、ここにいたんだね。」
一人の夜に今夜明けが来た。
教室に、行こう。
5[誰もいない教室]
信号を待ってる。
誰かからの信号を、待っている。
そんな人はたくさんいる。
「お。青信号だ。お前ら渡るぞ。」
今日も鶴の一声でやっと渡る。
誰かが渡らないと渡れない。
ペンギンみたいにヨチヨチ渡る。
はいはい仕方ないな。と車は待ってる。
ハイハイ、ヨチヨチ。
僕らはいつまでたっても赤ちゃんだ。
辛い世の中でえんえん泣き、
疲れが溜まればおぎゃぁと喚く。
無力で可愛くて危ない僕ら。
上司と保護者に泣き、
時に土下座で守ってくださいとお願いする。
そして、車に轢かれれば死んでしまう。
それが僕ら。
指示を待っている。
誰かからの指示を、待っている。
そんな人はいっぱいいる。
「ええい!もう待てねぇ!赤信号だが渡ってしまえっ!」
ある時誰かは言うだろう。
鶴じゃなく、悪魔の一声。
どんな組織も光と天がなければ、
魔が差すというものだ。
例え悪魔だろうが天使だろうが上司だろうが、
「車が来てねぇうちにっ。急げ!行けぇ!」
と言われれば行かなきゃいけない。
急いで渡る。
必死に走る。
赤信号 みんなで渡れば 怖くない
渡りきって後ろを見れば人一人いない。
よくあることだ。
みんな轢かれて死んだのだろう。
そうやって僕らは生きている。
体はとっくに赤信号。
でも行くのさ。生きるために。
赤信号 みんなで渡れば 罪はない
次の信号を待つ。
4[信号]