「流れ星に願いを」
「群流星」と「散在流星」を区別しながら
流れ星を眺める
願いが叶う所か区別することに専念しすぎて
願いを云うことなど忘れている
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「流れ星に願いを②」
流れ星に願いを叶えて貰えるんだったら
世界は阿鼻叫喚の世界になってるかもね
「今日の心模様」
「ご馳走さま!」
円満な微笑みを浮かべる彼女の表情
「……どういたしまして……」
僕の手には足元にまで付きそうなぐらいのレシート
指先の隙間からダランと垂れるレシート
彼女が駅前に新しいカフェが出来たみたいだから、
行ってみたいの一言がこの長々しいレシートが産まれた
レシートには様々なケーキセットやパンケーキに
パフェなどの商品名が印字されている
一応、僕もパンケーキセットを注文したが、1つだけでギプアップ
次々と運ばれてくるセットたちに回りの客は
僕たちの席を覗いてくる視線には痛かった…。
会計を済ませた後のレシートの長さに
店員も苦笑いしながら二回折って渡してくれた
僕の財布の中身はすっからかんだ。
残ってるのは、今日の夕飯代だけ。
彼女の今日の心模様は円満なお日さま笑顔。
僕の今日の心模様は鉛色の曇り空と雨模様。
「雫」
雫だったモノは水溜まりの姿に変えて
ワタシの姿を映すことなく 消えていく
「無色の世界」
みんな、自分の色が、あるのに
俺だけが色が、無くなってしまった
視線の先には色の無い世界。無色の世界。
「…可笑しいなぁ…途中まで…色が見えてたのになぁ…
何を書いても何を塗っても…色が分からへんのや…。」
「…色が分から無くなったのは、アンタが迷うてるからや。
どんな事でもエェ。色が見付かるまで書き狂い。
迷うたらあかん。迷うことなくなったら、色が戻ってくる。」
俺は寝食忘れて、書き狂い出した。
色はいつ戻るかは不透明。
アァ…色の無い世界は怖いとこやな…
本州に春が過ぎ去るも雪国に春が到着なり