◯テーマ『伝えたい』2024/02/12
父親が嫌いで
母親が憎くて憎くて
しょうがない、子供の頃の私に伝えたい
もし、好きな家族のもとに生まれられるのだとしたら
あなたは、どんな両親と暮らしたい?
どんなお家を選んでもいいよ
──私のことだけを見て
どんな私でも愛してくれて
よその子と私を比べたりしない
夫婦よりも、じいちゃんばあちゃんとの関係よりも
私の気持ちを最優先して、大切にしてくれる
兄弟の世話をしなくても、私のことを甘やかしてくれる
私が好きなものを、一緒に大切にしてくれる
私が好きな食べ物を、一緒に美味しいねって食べてくれる
私がお父さんとお母さん大好きって言ったら
『私たちもだよ』って、満面の笑顔で抱きしめてくれる
そんなお父さんとお母さんに、育てられたかった
そう言って、こらえたように涙を流す、子供の頃の私
温かい家族が欲しかったんだなって気づいて、大人の私も視界が歪む
実際の両親は、思ってた親とは違ったかもしれないけど
温かい関係性は、親子でなくても作れるよ
大丈夫。私だけの居場所が、きっとあるからね
◯テーマ『待ってて』2024/02/13
待つことには慣れた
社会には、私より優先されるべき人たちがたくさんいて
自分みたいなのはだいたい、後ろから数えたほうが早い順番なんだ
けれど最近、待つのはもう、うんざりだって思い始めた
でも、待たないと怒られる。怒られたくない
なら他人を優先しないといけない状況を、徹底的に避ければいい
自分を最優先する生活に変えるんだ
なるべく人とかかわらず
本当に付き合いたい人とだけ付き合えばいい
自分がやりたいことは思う存分にやっていいし
やりたいことは全くやらなくていい
そんな気楽で楽しい未来が、あなたにも待ってるんだよ!
今のあなたには、大切な人なんて考えられないかもしれないけど
あなたが一緒にいたいって思える人が現れるのは
もう決定事項だから、安心してこっちにおいで
少しずつ、毎日生きてるだけでいい
待ってて、もうすぐ迎えに行くから
テーマ『誰もがみんな』
誰もがみんな、ヒーローになれるわけじゃない
子供の頃、私は好きなアニメや作品の主要人物のように
自分もなにか、特別な力を得られると思っていた
けれど現実は、ただ自分があるだけで
ある日突然なにかが変わったり
周囲の人間がもてはやすような、才能に目覚めることはなかった
私が今のところできるのは
依頼されたプロットや脚本を書くこと
でも、なぜか最近文章が浮かばない
少し前までは、プロットを見れば次の流れが頭に浮かんできたのに
今はいちいちキーボードを叩く手が止まって
やるせなさで胸が一杯になる
もっと力を抜いて、自由に文章を書きたい
考え抜かれた緻密なものよりも、その時浮かんできた感覚を大切にしたい
(そりゃあ考えて考えて、パズルみたいに組み立てることができれば
とても素晴らしいことだと思うけど、あいにくそういうのは苦手だ)
少し休んでみようと思う
それで、また少しずつでも書き進めたい
期限は2日後だから、それまでに書き終えられたらいいな
くらいに思って
今は、自分のペースに任せてあげたい
テーマ『花束』
誰かに花束を贈ったことは、ない
花瓶に入れられた花が枯れ、茶色くしなびて乾燥し
パラパラ砕け散るのを見て以来
どんなにきれいな花も、すぐにそうなってしまうのだと知って
摘まれた花よりも、野に咲く花のほうが
素直にきれいだなと思えるようになった
野に咲く植物は、枯れて朽ちても
土の養分になって、次の命の糧となれる
枯れたからと、ゴミ箱に捨てられるのを見るのは
嫌だから
きっと私は、生きた花を贈らないだろう
テーマ『スマイル』
外でいつも笑顔の祖母が、食卓で知り合いの批判をこぼした時
笑顔は、防壁だったのだと気づいた
うまく周囲とやるために、世の中を渡っていくために
笑顔は必ずしも、幸せの象徴じゃない
いつも笑顔を浮かべている人は
自分が本心で笑う瞬間が分からなくなるんじゃないか
無愛想だって、無表情でいたっていいのだと
ふと、無愛想な人を横目に考える
祖母が愛想笑いを浮かべることを
非難したいわけじゃない
ただ、笑っているから平気だとは限らないんだなと思った
無理やり張り付けた仮面の下で、血の涙を流してる人だっているはずだ
それは本人にしかわからないことだし
他の誰にも、完全に理解することはできないけれど
笑ってる人を見るときは、『どっちかな』って
考えるようになったかもしれない
テーマ『どこにも書けないこと』
子供の頃、家族の誰にも言えなかったこと
家族とテレビでセー◯ー◯ーンや、仮◯ライ◯ーを見ている時
主人公たちが苦しんでいるシーンで
子供ながらに、愉悦感を覚えていたこと
(きっとこういう経験は、誰にでもあると信じてる)