たかなつぐ

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11/8/2025, 3:50:42 PM

テーマ『透明な羽根』

 もしも、私に透明な羽根が生えていて、それに気づかないだけなのだとしたら。
 どうすれば、羽根の存在に気付けるだろう。
 …多分、探しても分からないだろうな。
 ただ一つできることは、「ある」とイメージすること。
 羽根があれば何がしたいか。飛ぶ羽根なのか? それとも他の何か?
 空? 夢の中? 頭の中だけでいい、好きに妄想してみる。

 ──あぁ、私は自由になりたい。
 他者と自分の境界線で必死にもがく、ちっぽけな「私」が怯えてる。
 目には見えない、大きな翼でそっと包んで、守ってあげたい。

「今日も、よくがんばったね。もう十分だよ。考えなくていいよ」
 あぁ。まぶたの裏に、白い天使がこちらを微笑んだ。

10/30/2025, 6:27:38 AM

テーマ『tiny love』

 秋風に揺れる紅葉。
 ふわふわな猫のしっぽ。
 葉っぱに散りばめられた朝露のキラキラ。

 ちっぽけだけど、私の大好きな瞬間。

10/29/2025, 1:26:46 AM

テーマ『おもてなし』

 某ホテルアニメで「おもてなしにはうらもなし」という言葉があった。
 語呂はいいものの、これって結構難しいことだなと思う。
 「こうしてあげたら、こうしてくれるかな」
 なんて打算的に考えてしまうのはよくある話だと思うし、よくないと分かっていても、どうしても相手に期待してしまう。
 
 別に、期待することを完全に辞めようとは思わない。
 特に仕事なんかでは、やってくれることを前提に雇用されているわけだし、働いている身としても多少は見込んでくれないと働き甲斐がない。

 ただプライベートでは、どうしても期待してしまうことが増える。
 それは相手と親密で、甘えられる関係性だからだ。
 むしろ甘え甘えられることが、幸福感につながることもあるだろう。
 それを当たり前だと考えてはいけないな。と思いつつ、今日も私は誰かに助けられながら生きるのであった。
 
 ……「おもてなし」とは、「おたがいさま」の精神なのかもしれない。
 この文章を書きながらふと、そう思ってみたりする。
 

10/27/2025, 3:02:07 PM

テーマ『消えない焔』

 「炎」と「焔」の違いを調べてみた。
 前者が物理的な炎であることに対し、後者は精神的な情熱というニュアンスもあるという。
 ……精神的な情熱とは、私にとって一体なんなのだろう。
 やりたいことはそれなりにやってきた。
 ゲーム、美味しいものを食べること、カラオケで一人熱唱したり。
 こうして思いついた言葉を文字にするのも、嫌いじゃない。

 しかし思い返せば、熱狂的に何かをした記憶はない。
 記憶がないだけで実際は何かしらやっていたのかもしれないが、いずれにしろどこか脅迫的に、何かに追われながらやっていたような気がする。

 案外、人は必要に迫られたり危機を感じないと、底力がでないのかもしれない。
今は情熱的に生きるというより、毎日できることをこなしているといった感覚が近い気がする。
 あまりエネルギーを出せる人間じゃない私は、せいぜいロウソクの火が精一杯で、消えてしまわないよう守り続けて生きてきた。そんな感じだ。
 だけど、ロウソクの温かさが心地良い人だっているかもしれないし。
 どこでもかしこでもキャンプファイヤーをやってたら、大変なことになってしまう。

 そう考えたら、私の焔はゆらゆら不安定で、照らせる範囲も狭いかもしれない。
 でもまあ、それでもいいかと思う自分がいる。
 ロウソクなら、誰かのロウソクに火を灯せるから。
 逆に、誰かの温もりを受け取ることだってできる。
 ちっぽけでも、消える日までできる限り生きられたなら、きっとそれが私の人生だ。

 

10/26/2025, 3:54:16 PM

テーマ『終わらない問い』

 時々、正解のないことをひたすらグルグルと考えてしまう。
 あの時もっとこうしていたら。
 あれは失敗だったんじゃないか。
 本当ならもっと上手くできたんじゃないか。
 あの人はあの時、どう感じていたんだろう。

 知りようのないこと、どうにもできないこと。
 そんな他愛のない過去が静かに影を伸ばして、現在を覆い尽くしてしまおうとする。
 この文章を書いている、ちょうど今この時みたいにね。

 どうすれば、このオテンバな過去にお帰りいただけるだろうか。
 夜は特に不安になりやすい。明日への不安も入り交じって、時間という丼のちゃんぽんに溺れ死にそうだ。

 今生きている瞬間を、精一杯生きたいと願っている。
 今できることをやったら、後も先も考えずに「それでよし!」と切り替えられる人間に、私はなりたい。

 もともと不安性だと自覚しているから、スイッチみたいに切り替えるのは難しいかもしれない。
 それでも明日、仕事が終わったら何食べようだとか。
 いつか行ってみたい場所はどこだろうかとか。
 想像できないくらい先のことを意図的に考えてみると、少しだけ楽しいかもしれない。

 文章に書いてみて、初めて気づいたことだ。
 こうして私の自己探求はまた一つ、深まっていくのだった。

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