最悪
はっ?おまえが隣とか一番いやなんだけど?
幼なじみの菜央がな言う。
昔はいつも一緒にいて遊んでいたのに、何で嫌いなのかわからずにいた。
それは、恋だった。
菜央は奴が好きだった、いわゆるツンデレだった。
卒業式、告白しようと思っていたが母が死んだと連絡がきた。
泣いて、泣いて、泣いた。
家族なんてもういないから。
父は行方不明、母は死んだ。
そんな地獄な中で君にいう。
好きだから、ずっとそばにいて。
離れないで、彼はいう。
離れないよ。
誰にもいえない秘密
父を殺した。
母に対して毎日毎日暴行を行う父が許せなかったか。
寝ているときをねらった、父には力では勝てないとわかっていたから。
カエンダケを父の口に入れた、父はもがき苦しんでいた。
実に滑稽だった。
けど、こんなことをしても母は帰ってこない。
そうわかっているけど、父へ対する憎しみが溢れ出してしまう。
死体になった父を山に埋める、もういいやこんな命いらない。
母の元へ行こうたとえ違う場所だとしても、絶対に行くからね母さん。
狭い部屋
狭い部屋が怖い。
痛みはいつも弱いものに牙をむくから。
私は弱かったから、いつも私ばかりに痛みは振るわれるから。
狭い部屋で母はいつも叩いたから。
狭い部屋、そこには痛みが鮮明に残っていたから。
失恋
彼と別れた後のこと。
「あ、あーくん!あのねやっと彼氏と別れられたよ!」
その女からは悲しみじゃない、嬉しい。
その感情だけが感じられたら。
別れたって、いい。
私は満たされないから、また違う男を漁る。
そして、その男よりいい奴を見つけたら別れてそいつと付き合う。
本当に愛してくれる人なんて見つからないから。
正直
彼女は嫌いなの、だから近寄りたくもないの。
その彼女がいる教室で、大声で言う。
あんたのこと、結構気になってるんだよね。
好きな人に言う、無自覚だ。
彼女は昔、母についた嘘。
大嫌い、その言葉を言い捨てる。
その翌日に母は、死んだ。
謝れなかった、あの喧嘩。
もう、嘘は付きたくない。
もう、悲しい思いになりたくないから。
嘘が最後なんて、もういやだから。