星川 昏

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11/17/2023, 12:32:37 PM

冬になったらようやっと、彼と長い時間を過ごせるの!

夏はダメね、彼ってば熱烈すぎるわ。

身を焦がすほどの恋とは、このことね!

ふふ、いやね!焦がすのではなくて、溶けるでしょうって返してちょうだいな!ね!

……私は雪だから、冬にしか会えないわ。けれどね、私にあんなにも熱烈な視線をくれるのは、貴方だけなの。

誇りに思って、お願いだから。

雨なんか、降らさないでちょうだいね。

11/16/2023, 2:05:26 PM

「どうぞこのわたくしめを、悲劇の主人公であると、哀れみなすってくださいませ!」

 自身を主人公と呼ばせられますこの方は、自分が一番、ええ。この世で一番不幸であられます姿を、皆々様に見せて差し上げたく思っているようでして、はい。

 ええ、悲劇も喜劇も等しく、エンターテイメントと括られますからなぁ、仕方のないことにございます、はい。

 しかし、しかし。この悲劇なる主人公に舞い降りました、悲劇はなにかといいますと、はて。

 そこに居ますは、悲劇なる主人公の愛しき人……でございますか⁉︎あれあれ、なるほど!この悲劇なる主人公のテーマは、愛しき人と今生でははなればなれになってしまわれたと、そう言った趣向で?

は、はぁ。確かにそれは悲劇だ。しかししかし、きっとこの劇のオチは、ハッピーエンドとなるでしょう!御涙頂戴からのハッピーエンドは、エンターテイメントとしては王道中の王道でございましょう?

11/15/2023, 4:21:03 PM

にゃあにゃあ、と。
か弱く儚く、にゃあにゃあ、と。
雨が降れば声は消えるだろうか、太陽が燦々であれば、元気に嬉しく話すだろうか。
にゃあにゃあ、にゃあにゃあ。
きっと、この声は子猫であろう。
気がつきゃにゃあにゃあ言っている、彼か彼女を私はまだ見たことはない。
にゃあ、にゃあ、にゃあ。