I'll write it later.
お題「海へ」
えーと、どうとったら良いのかわからないことがあります。
私は後で書くつもりのあるお題には「I'll write it later.」と記して一時保留するのですが、そうするとハートマークが一気に増えます。なんなら、実際に作文を投稿した時よりも早い勢いで増えます。
過去の作品を読んで送ってくださったのかもしれませんが。
これってハートを送ってくださった方の期待の裏返しだと、都合良く受け取ってもよいのでしょうか?
あ、期待まではしてない?
そりゃそうですよね。失礼しました(^_^;)
お題「裏返し」
I'll write it later.
お題「鳥のように」
魔王のいるという城に向かい出発する日の早朝。
永遠の別れを告げる前に、どうしても言わなけれはならないことがあるのに、その相手が一昨日から姿を消してしまっていた。
「何処へ行ったの、師匠。」
最低限の体と技の鍛錬をしてくれて、ようやく「これなら魔王に少なくとも傷を与えられるだろう」と師匠に言わしめるまでに、私は成長した。
師匠に挨拶できない事を諦めて歩きだし、1つ目の森へ入ってすぐだった。
「忘れ物だ。」
「師匠!」
私は師匠に駆け寄ると「こんなに長くお世話になってしまい…」と別れの挨拶の言葉を話し始めたのだが、それを遮って師匠が「これを持って行け」と美しい宝石のついた指輪を私に手わたした。
「遠い昔に作られた指輪だ。なのに錆もくもりも全くない。身を守る魔法がかかっていると言われている。お守りとして持って行け。止めろと言っても行くのだろう。」
「師匠。」私は涙をこらえて「今まで本当にありがとうございました。」と言った。走馬灯のように脳裏をよぎる思い出をふり払い、永遠のさよならを言おうとするてと、師匠が「必ず帰ってこい。お前さんの悲しみが伝わりさえすればよいのだろう?必ず帰って来なさい。待っていてやるから。」そう言って町へと帰っていった。
私は師匠が見えなくなるまで見送った。
師匠のくれたお守りをくすり指にはめると少しゆるかった。私は涙をふり払い、意を決して魔王の城に向かい歩きだした。
お題「さよならを言う前に」
「今日も光と音だけなんじゃない?」
にわかにかき曇り、あやしい空模様になってきた窓の外を見る私に母が言った。
隣県は連日午後になると強烈な雷雨になるのに、川を境に、こちらの町はピカッと光ってしばらくしてゴロゴロ鳴っても、雨だけが降らない。
母がそう言うので、私も油断していた。
冷房のきいた部屋で昼寝していた。
突然ザーッと大きな音を立てて大粒の雨が降り出した。階下にいた母が慌てて雨が吹き込んできた窓を閉め歩く。
「母さんそれより洗濯物!」私が叫ぶと庭に干してあった洗濯物が、雨水をそれはそれはよく吸収していた。最近買った新発売の柔軟剤が効果を発揮したようだ。「柔らかさと吸水性バツグン!」がうたい文句だったから。
私はずぶ濡れになりながら重くなった洗濯物を回収する。それを見ていた母が「もう!誰よ音だけって言ったの!」と言うので、「あなたですよ毋上。」私が苦笑して答えると、母はため息をつきながら、洗い直しのため洗濯機に向かったのだった。
お題「空模様」