I'll write it later.
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「鏡よ鏡よ鏡さん。世界で一番美しい女は誰?」
ある物語の一場面。
なぜある日突然、鏡の答えが女王から小娘に変わったのか。そのところに引っかかっている。
小娘の前日と今日の何が違って、鏡の意思に作用したのだろう?
お題「鏡」
I'll write it later.
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「金なら1枚、銀なら5枚」の天使のうち、ずいぶん以前に立て続けに、銀の天使が2人、手元にきてくれたけど今のところそれきり。
お題「いつまでも捨てられないもの」
I'll write it later.
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「よくいじめに耐え抜いて今日の日を迎えた。君を誇らしく思う。君も誇りに思いなさい。卒業おめ…ぐはっ。」
卒業式当日の朝、担任が俺に言った言葉を最後まできかずに、僕は担任を殴っていた。卒業式にもちゃんと出席したかったが仕方ない。
地方の有力者の息子一派に僕は標的にされていた。
親である有力者に逆鱗に触れたら、教員などすぐ離島に飛ばされる。そう言う力関係が未だにあることはこの地方の子供でも知らない人はいない。
だからといって。
「えぇ、どんなに先生に助けを求めても僕を助けてくれなかったおかげで、僕は強くなりました。我が師の恩ですね。感謝しますよ。問題にしたければどうぞ?そしたら僕も出るとこ出ますけどね。証拠は揃えてあるんで。」
地面に這いつくばって呆気にとられている、事なかれ主義のオッサンにそう吐き捨てると、胸につけられた花をむしり取り、僕は学校を後にした。
教師を殴ったなんて知ったら、父さん母さんには怒られるかな?悲しむかな?
僕は僕を誇りに思う。
お題「誇らしさ」
I'll write it later.
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旅先で、家族と夜の浜辺を散歩していて、私と父だけ埠頭の方まで行った時、暗くて足元がよく見えず踏み外して真っ黒な海に落ちたことがある。確か5才だったと思う。
その時、無数の手が私の足をつかんで、沖の深い所へと引きずり込もうとした。私を助けようと海に飛び込んだ父の姿が見えた。
「助けて!」私の声も手も父からどんどん離れていく。
海面がどんどん遠ざかる。深く暗い。
苦しい…もう-
その時なぜだか懐かしい声がした。
「お前がこっちに来るのは早すぎだっぺよ。」
その声の主の姿はわからなかったが、右腕の大きな傷が目に入った。その人は私の足をつかんではなさない手をふり払うと、私の手をつかみ、海面へと連れて行ってくれたようだった。
明くる日、私は旅先とは全く違う漁港で発見された。私が生まれるもっと以前、漁に出て海難事故で亡くなった曾祖父が魚をおろしていた漁港だった。
半狂乱で私を探した父母は旅先からとってかえすと、すぐさま私の運ばれた病院に来てくれた。
私が「いっぱいの手がね」とか、「だっぺっていう人がね」と父母に説明してもよく伝わらなかったが、その話をきいた祖父が、セピア色の写真を私に見せながら、「だっぺって言った人、こんな傷があったか?」ときくのでよく見ると、確かに私がみた大きな傷がその写真の人物の腕にもあった。
「お前さんのひいじいちゃんだ。」
私が退院してから家族全員で曾祖父の墓参りに行った。私はきっと、会ったことのないひいじいちゃんに守られているんだ。墓の前でありがとうございます、と子供ながら心の底から思ったのだった。
お題「夜の海」
75歳の誕生日を期に、事の免許証を返納することにした。
ついては生活の足がなくなるので、自転車とヘルメットを購入した。アシスト無しの壊れにくいものを選んだ。
車を運転している時は自転車のマナーの悪さに閉口したものだが仕方ない。
何十年ぶりかで乗る自転車のカンを取り戻すのに、家の近所を2周するはめになった。
でもカンが戻ればこちらのものだ。初めて自転車に乗れた子供の頃のわくわくした気持ちも蘇ってきた。
そうだな、なるべく早く近所のスーパーと、月一で通院している病院へ、どれくらいの時間と体力が必要か確かめに行ってみなくては。
そして良い季節になったら、紅葉や桜を見にサイクリングにでも行ってみようか。
車を手放し行動範囲が狭くなるかとも思ったが、いやいや私の世界は新たな相棒のおかげでまだまだ広がりそうだ。
さて、今日は自転車に乗ってどこへ行こう。
私は新しい自転車のペダルを踏み込むと慣らし運転を決め込み、いつもの喫茶店を目指して走り出した。
お題「自転車に乗って」