誰よりも
誰よりも愛される自信がある人と、誰よりも愛されない自信がある人。
私は愛されない自信がある方だが、たまに愛される自信がある人を見ると、私はどこで間違ったんだろうと思う。
誰よりも愛されない自信があるなら、誰よりも愛される努力をするべきだろうか
10年後の私から届いた手紙
未来の自分に手紙を書くならきっと、元気にしてるかとか
友達と連絡とってるかとか、聞きたいことは色々あるけど
生きていたくないと本気で思っているか、と聞きたい。
もし思っているなら、まだ生きるのをやめるのは早いぞと
口を出してもいいと思う。
それだけ未来には価値があると、未知が広がっていると
今は思う。
待ってて
赤い毛をひとつにくくりながら、あの手紙のことを考える
1000年たっても忘れない、と書かれた文字は少し右肩上がりで、どんどん間隔が狭くなっていっていた。
あの栗毛の子は文字のくせが強いのだ。
知らない人から突然渡された手紙は、見覚えのある字形
待っている、と言ったあの子はもういないことを知った。
あの子の口癖だったのんびり行こう、を私の口癖にして
赤いネックレスを握りしめ、宿を出た。
雲は歌のようにくるくると渦巻いていた。
(過去の投稿から「1000年先も」がテーマの文章を読むことを推薦します)
伝えたい
上から照りつけるライトが、緊張に拍車をかける。
うるさい心臓を鎮めるため深呼吸をする。
ステージの上ではみんな私と似た表情をしていた。
年に1回しか開催されないコンクール。
今日まで練習に練習を重ねてきた。
トロンボーンを構え息を肺にためて、
音を届けるステージの始まりだ。
この場所で
ここに来てから2ヶ月たった。歌を歌う君と一緒に歌ううちに、私まで歌を歌うようになってしまった。
歌い方のコツや、ハモリのやり方を教えてもらったりもした。
雑草さえも焼く太陽を背にして、ひたすらに君と歌った。
結局旅の果てなんてなかった。自分がそうと決めつけるまで旅は続く。
この場所でずっとずーーーっと、生きていければいいのに
そこで私は目を覚ました。
(過去の投稿から「旅路の果てに」がテーマの文章を読むことを推薦します)