Setsu李

Open App
6/24/2025, 1:30:22 PM

「明日が来なければいいのに」

朝が来るのが怖かった。
生きるのも、死ぬのも怖くて。

布団の中で寝れない夜を過ごす。
寝るのは大好きなのに寝ると朝が来る。

夜も起きてたら、少しでも朝が来るのを遅らせることができる
とあの時の私は本気で信じてた。そんな事はなかったけど。

あの時見た星も、月もずっと綺麗で。
綺麗な星や月に毎日願った。

「朝が来ませんように」「ずっと夜でありますように」
「明日起きたら世界が滅びてますように」

どれだけ星や月や夜に願っても
朝は来たし、太陽は昇って、空は明るくなった。

空は、そらだけは平等にみんなのもので
幸せな人もそうじゃない人もみーんなを連れてく。



空だけは、私の味方じゃなくて。
空だけは、私の味方だった。



────ほら、いつだって

『空はこんなにも』

6/23/2025, 2:55:37 PM

「はやく大人になりたい」

あの頃は、なんでも自分で決められる大人が
かっこよく見えて、狡いとまで思ってた。
自分ができないことをしている大人になりたかった。

好きな物を買える
好きな時間に好きな事をする

大人が自由にみえた
時間に縛られない大人。

あの頃には許されなかった夜更かし。

今は、どうだろうね。
年齢でいえば大人と呼ばれる歳になった。
社会人として働くようになり、好きな物も買えるようになった
気付いたら越してる日付に夜更かし徹夜はお手の物。


これがあの頃憧れた自由だろうか。
これが私がなりたかった大人なのか。



大人も子供もそれぞれ大変なことがあって、
みーーーんなそれを隠しながら生きてるんだろう。

そうであると、知ってしまったからには。



私の、僕の、ゆめってなんだったかなぁ。
なんで「はやく大人になりたかった」んだろう

いまは、大人になんかなりたくなかったかも...なんてね。

『子供の頃の夢』

6/5/2025, 7:24:50 AM

無くす方が得意だった。

探すのも見つけるのも君が気づいたら隣で手伝ってくれてて
「ほら、ここにあった!」って言われては謝って。

「魔法使いみたいだね」って僕が言ったこと覚えてる?

僕が失くしたものぜんぶ見つけてくれるからさ、
あの時きみはなんて言ったんだっけ。

ううん、忘れたことないよしっかり覚えてる。
忘れるはずがない。どうしようもなく嬉しかったから。






「君が私を魔法使いにしてくれるんだよ」
『恋か、愛か、それとも』

6/3/2025, 4:20:06 PM

「ぜっったい大丈夫!」

君の向日葵のような笑顔と絡ませた小指。
大好きな声、大好きな笑顔、視線、匂い、仕草、表情。

大丈夫、まだ覚えてるよ。
大丈夫、まだ待てるよ。

君が大丈夫って言ったから
「行ってきます」って。いったからには帰ってこなきゃね。

だから、君に「おかえり」って言える日まで。
それまで、いつまでも待ってるよ。


『約束だよ』

6/2/2025, 12:16:11 PM

「いーれーて!」

君との距離が開かないように
君の声を聞き逃すことがないように

できるだけ近くに居れるように。

鞄の奥に折り畳み傘と君への思いを隠したまま。


『傘の中の秘密』

Next