Setsu李

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「明日が来なければいいのに」

朝が来るのが怖かった。
生きるのも、死ぬのも怖くて。

布団の中で寝れない夜を過ごす。
寝るのは大好きなのに寝ると朝が来る。

夜も起きてたら、少しでも朝が来るのを遅らせることができる
とあの時の私は本気で信じてた。そんな事はなかったけど。

あの時見た星も、月もずっと綺麗で。
綺麗な星や月に毎日願った。

「朝が来ませんように」「ずっと夜でありますように」
「明日起きたら世界が滅びてますように」

どれだけ星や月や夜に願っても
朝は来たし、太陽は昇って、空は明るくなった。

空は、そらだけは平等にみんなのもので
幸せな人もそうじゃない人もみーんなを連れてく。



空だけは、私の味方じゃなくて。
空だけは、私の味方だった。



────ほら、いつだって

『空はこんなにも』

6/24/2025, 1:30:22 PM