9/26/2025, 7:01:28 AM
『蛸』
まな板にきらきらした瞳孔の
粘りの残った磯の香りの蛸に
銀にひらめく包丁でつんざいた
蛸は驚いたが余る脚で
私の満ちた指に
思い切り絡んで
持て余した吸盤で
私の生命の末端を
吸い込もうとした
私は余った手の中指の付け根の
でっぱった骨を
蛸の眉間に叩きつけた
ジッと生命が割れた音がした
こうして蛸は私の知らない
私のどこかへ
ぬめりもなく流れ去っていった
あすの予報は
雨の心配は無いと
そう聞いた
9/24/2025, 11:23:23 AM
誤操作で白紙のまま投稿してました。機械音痴が出てしまいすみません。
それでもハートを押していただいた方にお礼申し上げます。
9/14/2025, 2:30:43 PM
『愛の滲む夜に』
幾時代が過ぎ去っても
この愛の灯火が
消え失せていないのなら
もはや誰にも踏み消すことは
不可能に近いのでしょう
黙って夜が静かです
そして今夜も
朧げな君に
こうして無理に
名前を呼ぶ
8/29/2025, 7:34:13 AM
『缶コーヒー』
缶コーヒーはいつだって
失恋した日の味を
そのまま冷たく
スチールに包んだまま
安く味わえる
広い青空のした
ブラックではすっきりしすぎ
砂糖がちょっと
8/25/2025, 7:39:26 AM
『日本』
この国があまりに
綺麗だから
いつからか僕らは
見知らぬ地にいかないと
心が動かなくなった