夜明け前。誰かの物音で目が覚める。
眠りが浅いからだろうか。ここ数日ずっと暗いうちから目が覚めてしまう。
体を起こさないまま耳を澄ますと、微かに車の走行する音が聞こえる。そして、バイクが走り出す時のエンジン音も。新聞配達の人だろうか、とまだエンジンのかからない頭でぼんやり考える。お疲れ様ですと心で言いながら二度目の眠りに入ろうとしたその時、また物音がした。
父がゴミ出しに行く音だ。ここにも夜明け前から働く者がいた。
目の前にいるのに一度も目を合わせてくれなかった。その事実に初めは仕方のない事と割り切っていたはずなのに。
帰り道で突然、どしゃ降りの雨が降った。傘をさしても全身濡れてしまうくらいの大雨。水溜まりを走り抜け、急いで駅に向かい、どうにか新幹線の発車時刻に間に合った。座席に座ってほっと一息つくと、熱いものが込み上げてきた。家に着くまではそれを一つも溢すまいと必死にこらえていた。
どしゃ降りの雨はわたしの心情そのものだ。それくらい本気の恋だったと改めて知った。あの夏のことはずっと忘れない。
毎月22日はショートケーキの日。
カレンダーを見ると、22日の上に15日(語呂合わせでイチゴ)がのっているからだそうだ。カレンダーの日にちの並びをショートケーキに見立てるなんて、何だか可愛いなぁと思った。
こういう記念日他にもあるのかな〜とちょっと調べてみたけど、見つからなかった。あったら面白いな。
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いつも、ありがとうございます。
愛猫との別れは突然だった。
朝、お気に入りの段ボールから起きてこないので呼びかけたら眠ったまま、待っても待っても起きてきてくれなかった。その夜は一睡もできなかったのを覚えている。
お別れをした翌日、うたた寝をしていたら夢に愛猫が出てきた。いつもの様にわたしの足元にまとわりついてすりすり。夢でも会いにきてくれて嬉しかった。
あれから4年。もうしばらく夢で会えていないけど、時々思い出してはこんな風に書き記している。
好きなバンドのライブの日が、自分の誕生日と重なった。嬉しくて応募してみたら見事チケットが取れたので行ってきた。どの曲も素晴らしかったけど、その中でも1曲、特別に思っている曲が披露され涙が出そうになった。あの時にしかない歌声、あの瞬間にしかないサウンド。ずっととどまっていたかった。いつか眠りにつく間際、最期に聴きたい曲。いつか此処でもこの曲のことを話せたらなと思う。