風と、私は一つになりたいとさえ、思えた。
でも、私はそれにはなれなかった。
何故だと思う?
"私は、綺麗な精霊なんてなれないんだから。"
だから、もう。良いんだ。
軌跡、それは、道になったといえる、荒道。
そんな、どうでもいいような事でさえ、自分は、
興味を持ってしまう、それが、あの、直接的な、
自分の死因に、なったとしていてもだ。
誰がどのように道を切り開いて、皆を道へ進ませ
どうやって、あんなにも沢山の人を救え、
更正をして、社会にいけるほどに直したのか。
"全てを知ることを生業とする
俺には、堪らなく興奮できる記事になりそうだ。"
結論は結局俺はタヒんでしまうけど、楽しかったな
ラストのタヒ際に言われた、"可哀想に"だけが、
分からなかったな。
好きになれない、嫌いになれない、と貴方は言う
だって、貴方は、私とは違って、全て違うのだ。
生き様も、今の立場も、何もかも違うのだから、
妬んでしまう、病んでしまう、恨めしく感じる、
こんなにも、嫌だと、思うのに、嫌いになんて、
私はなれないのだろう、でも、好きにもなれない
貴方には、好きになっている人が居るからだ。
好きになってはいけないのだから、貴方に憧れ、
今があるのにも関わらず、私は、私は……
"こんな私でも優しくしてくれてありがとう。"
だって、それは、貴方へ送れる最高の言葉。
そして、貴方との最後の言葉、最後の話なのだ。
それを知ったのは、次の日であった。
それも、恋をしていた相手とは、自分とも、
露知らず、私は、大粒の涙しか出せずに、
その棺にへと走りに行くしかない恋の終わり。
そして、貴方のいない人生の始まりでもあった。
夜が明けた。もう、心配はない、と君は言った。
けど、君は夜しか居てくれやしないじゃないか。
'嘘つき'、と言った事もあったけども、君は僕を、
責めたりはしなかったよね、?何でかな?
僕は君に散々酷いことを沢山してきたのに、
それを受け入れるかのような寛容さに怖さまで、
感じてしまって、君の招待を知りたくなって、
聞いたその正体に、恐怖いや、何も言えなかった
分かってはいけない正体だったのだから。
それを言った君は、この言葉を残して消えたよね
"ねぇ、正体を知って楽しいのかな?僕は幸せ?"
そんな、質問でさえ、体が震えて答えられない。
それを見て呆れたように、消えていった。
もう、現れることのない、君という存在を見る、
本当の正体を知った人の独白である。
ふとした瞬間、私には、何故か心が痛んだ。
何故かは分からないけど、この映像を見る限り、
何かしらを失ってしまったのかも、しれない。
いや、忘れてしまったのかもしれないけど、
思い出せないんだ、思い出せやしないのだ。
大切である記憶だとしても、大切でない記憶でも
自分にとっての人生の分岐点だとしても、
分からないんだ、分かりたいのに。
"涙が止まらないのは、何故かもう、分からない"
その涙を誰のために流しているのか、分からない
ただ、覚えていないが、名前も姿も分からない、
とある一人のためだけに、泣いていることを、
後に知ることになるとは、思わなかった。