言葉はいらない、ただ・・・。
私とこの綺麗な夜の月を一緒に眺めて、
布団に入って何気ないことを思い出して、
忘れられないくらい、愛し合って、
この病気も忘れるくらい、
最高な一日を過ごさせて。
悲しい事を考えていそうな顔をしながら
不安そうな気配も出していることにも
気付かずに、私は知らない顔をしながら
今夜の月を眺めて言葉なんてなくても、
私達との縁は忘れずに、
愛おしい顔を撫でながら布団に入り、
最後の夜を過ごした。
彼女の呪いは、忘却症と楽園症に掛かっている。
忘却症は記憶が消えてなくなり、
誰も彼も忘れてしまう。
楽園症は、この世界に居ると稀にかかる病気だ。
主に、人間以上の力を常に使っていたせいだろう
私は隣に居るのに、かからなかった。
魔女になっていたから。
でも、怒られやしなかった。
一応、許可は取っていたから。
楽園症にかかると力も出せず、
一般的な人になり、現世、いや、
そっちの世界にしか居られなくなる。
だから、最後なんだ。
ありがとう、愛おしい人よ。
さようなら、もう会えないけど、見ているね。
ごめんなさい、愛おしい人よ。
いってきます、もうこっちには居られないけど
いつも考えているからね。
だから、泣かないで。
私はいつも、側に居て守るからね。
皆には迷惑かけるかもしれないけどよろしくね。
また、この場所で会いましょう。
突然の君の訪問。
とても寒い冬の日で雪が降っている中
傘を差さずにそのままで来ていた。
耳と手が真っ赤になっていて、
寒そうだったので直ぐに家に入れて、
お風呂に入るように言って、
着替えを置いてお風呂場を立ち去った。
風呂を上がり髪の毛を乾かして、
自分の服を着ているのがより欲望を
掻き立ててしまいそうで怖い。
彼女は、
"ありがとう。寒い中着て良かった…♡"
そんな声で言わないでくれ…。
色々とクる…。
けど、それを知ってやっているのも
可愛い所だ。
それでは、寒いので一緒にベッドに入り
暖め合いながらゆっくりと眠った。
雨に佇む、失恋の色よ。
どうか、どうかまた、あの子の隣に居させてよ。
あの男の子は今元気ですか?
神隠しなんてしないで欲しかった。
私は、どうしたら良いのか。
鳥居の前で神社に行けない私を許してよ。
愛しの貴方へ。
"待ってるね!"
あの男の子の声が木霊する日を何度も繰り返す
日々を欲しくなかった。
私の日記帳。
8/21
今日はバニーの日らしいので好きな人に
バニーガール服を渡してあげた。
そしたら、顔を徐々に赤らめていた。
可愛い。
お願いをしたら着てくれた。
さて。
食べ頃だな。
いただきます♡
"あ…。やぁ…ねぇ…っぁ…♡"
貴女の甘美な声にまた私は煽られながらも
全てを食らい尽くすためにまた、食べた。
向かい合わせのお隣さん、
美人で可愛くて何より強いのだ。
大変な仕事をして夜勤もして月に一回だけ、
顔合わせに飲みに行く。
私よりも身長高くて、大人っぽい。
いわゆる地雷系の服を着てお酒を飲む。
彼女のほろ酔いが可愛い。
"お隣さんって、なんで私みたいな人と
飲んでくれるんですか?"
涼しい顔をしていた彼女が顔を真っ赤にして、
"魅力的で優しいから…。
飲みに行くのが楽しみで…。"
今日はなんとなく良い日だった。
新しい日常が始まるからだ。
一人じゃないっていいな。