淡時間

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1/13/2025, 2:30:19 PM

『まだ見ぬ景色』

ぽつり、と雨の音がする

ブラインド越しに見えた空が

いつだって息苦しくて怖い 怖いのだ

この気持ちはどうしてだろう

触れもしないのにどこにあるのだろう

1/9/2025, 1:55:02 PM

『星のかけら』

点滅する信号機が目にとまり、ふと思い出す

高いビル達もカラオケのマイクも映画のポスターも

きっとあなたの隣だからすべて輝いていたのだろうか


思い出を砕いて空に放り投げる誰かが

揺れ続ける歩道橋の上から涙を流している

強すぎる風に誘い込れるように遠く浮かんでは弾けた


やけに大きい月の隣に置いてかれた星の欠片が

信号機に負けそうなほど弱々しく輝いていた

1/7/2025, 3:03:35 PM

『追い風』

めいっぱい息を吸い込んで

めいっぱい息を吐いてみる


冷たい風が擦り傷を優しく撫でる

解けた靴紐をゆっくり結び直した


めいっぱい涙を吐き出して

めいっぱい笑い声に変える


誰かとすれ違った気がして、振り返る

私を追い抜かす風が、ただ冷たかった

1/6/2025, 2:03:33 PM

『君と一緒に』

私が好きなあなたがいなくなっても

あなたが好きな私がいなくなっても

きっと、きっと大丈夫。


雨が好き、とスカートを揺らすあなたに

優しく傘をさして下さる誰かがいて

幸せそうに一緒に笑い合えているのなら

それ以上の幸せは私には必要ない

1/2/2025, 1:46:58 PM

『今年の抱負』

過剰な程息切れしたストーブは薬缶を上気させる

止まらない震えを隠すように欠伸を一つした

頭の中を引っ掻き回す心臓の音だけが耳障りで

目の奥の粘つく痛みを取り出すように涙を零す

望まれるまま口に含みそのまま飲み込むまで

甘すぎた何かだけは私をここに引き止めている


私もいつか甘ったるいまま死んでみたい

吐き出されないほどの苦さを生きていたい

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