淡時間

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『星のかけら』

点滅する信号機が目にとまり、ふと思い出す

高いビル達もカラオケのマイクも映画のポスターも

きっとあなたの隣だからすべて輝いていたのだろうか


思い出を砕いて空に放り投げる誰かが

揺れ続ける歩道橋の上から涙を流している

強すぎる風に誘い込れるように遠く浮かんでは弾けた


やけに大きい月の隣に置いてかれた星の欠片が

信号機に負けそうなほど弱々しく輝いていた

1/9/2025, 1:55:02 PM