あやや

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8/12/2024, 5:32:13 AM

【麦わら帽子】

「今日、30℃超えてんだけど…」
「暑いですけど…水分やらタオルを持ってきましたよ!」
「俺が休みをいいことに、外に連れてきやがって…」

 いつも外に出ていない僕の仕事場の先輩。
今日は天気がいいし、ずっと一緒に行きたいところに
連れていくことに成功した。

「…ひまわり畑、ねぇ…」
「はい、ずっと先輩と一緒に見に来たかったんです」

 そう言って持ってきた麦わら帽子を先輩に渡した。
素直に被ってくれた先輩は、どこか儚さを感じた。

8/4/2024, 12:40:11 PM

【つまらないことでも】 ※医療関係,長文

「…あの方は、僕の神様だ。」
僕の先輩はいつもそんなこと言う。

 昔、先輩には尊敬する方がいた。
ずっと怠けてるしみんなからの信頼はなかった。
 でも、腕は確かだった。優秀だったらしい。

「…でも、僕がこの手で殺した。」
その方は、ある病にかかり先輩に命を委ねた。

 結果は、失敗に終わった。
今まで動いていた心臓は、もう二度と動くことのない。
ピー…と言う心電図だけが手術室に響く。

 先輩はその手で尊敬する方を殺した。

「ずっと後悔している。
 いっそ死んだ方がマシなんじゃないかって。」

 そんな先輩はその経験後、
 一度も患者を死なせたことはなかった。

8/2/2024, 12:10:58 AM

【明日、もし晴れたら】

 恋人がいた。健康的で元気のある人だった。
 でもそんな恋人は、ある病に悩んでいた。

「胸が苦しい」
「またか…やっぱ病院行った方が良いって」

 そう言ってもなかなか首を縦に振ってくれない。
恋人の胸を摩っていると、一言置いてこちらに身を委ねた

「君といると胸が苦しくて、恋しくなる。」

 そう言うことか。やっと意図がわかった。

「……あっはは、それは“恋”だね。」

8/1/2024, 7:53:21 AM

【だから、一人でいたい。】

「だから、一人にしてくれよ…!!」
「やだ!私は貴方と一緒にいたい。」

 そう言って離れない、僕に好意を寄せている女友達。

「だからさぁ!!
 お前にあいつの役が務まると思ってんのかよ!」
「それは…」
「口だけなら…もうその恋は叶わねえよ。」

 僕の元恋人は、こいつを庇って死んだ。
こいつは悪くない。知ってるのに近づきたくない。


   でも、こいつがいたから僕の恋人は死んだ。

7/17/2024, 10:06:04 AM

【遠い日の記憶】

 微笑みを現実で初めて見た気がした。
 優しさが滲み出ている、暖かい目で。

 貴方を想像するだけで 胸が高鳴って
 貴方を見ているだけで 胸が高鳴って。

 どうしよう、好きだな。
 また会えると信じて、覚えていると信じて

 運命の再会を望んでいます。

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