あやや

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12/7/2023, 12:17:27 PM

【部屋の片隅で】

 今日、一緒に暮らしているあいつと喧嘩をした。
気まずいから外へ行こうもの、外は生憎大雨。
自分の部屋に行こうもの、部屋を共有しているため不可。

 そんなあいつはずっと部屋の片隅で縮こまっている。
痺れを切らした僕は言った。

「ごめん、言い過ぎた」
 反応はなかった。この沈黙が続くのなら僕は今すぐ外に逃げ出したいくらいだった。でもこいつは口を開いた。

「ごめん、こんな自分のために叱ってくれて。
                  …ありがと、」

12/5/2023, 11:34:31 AM

【眠れないほど】 ※BL注意

 初めて君と身体の関係を持った日。
初めて君と身体を重ね合った日は数時間前の昨日のこと。
 君は僕の隣でまだ静かに寝息を立てている。
それもそうだ、まだ朝の7:00なのだから。

「おはよ」
 数分後、朝食の準備をしているところに君は部屋から出てきた。目を擦りながらユラユラ歩いている。
「おはよ、ご飯できるまで待っててね」
 そう返すと君は歩く足を止めて振り返ってきた。

「き、昨日…僕たちって、ヤったの…、?」
 君の首についている赤い痕を見て笑って答えた。
「勿論。眠れないほど僕たちは交わったよ」
 
赤くなった顔を隠すかのように君は洗面所へ逃げてった。

12/3/2023, 1:41:20 PM

【さよならは言わないで】

「なんでこんなんになっちゃったんだろうね…?」
 泣きながら君は僕にそう問いかけてきた。僕だって分からないし、君にだって分からない。

 終わりを迎えたくない僕はずっと君を抱きしめていた。
君もそれを理解してくれて、抱きしめ返してくれた。
 本当になんでこんなんになっちゃったんだろ…。

 時間は一瞬で過ぎ去ってもう別れの時間に_。
「じゃあ、もうさよならだね」
「さよならは言わないで」
 食いつくように君は叫んだ。

「うん、ごめん。じゃあ、またね」
「…うん、またね」
 次に会うときは、《恋人》ではなく《知り合い》になるのを知っているからもう一生出会いたくはなかった。

12/2/2023, 12:24:57 PM

【光と闇の狭間で】

「はは、“この世界”は楽しいね!」
別世界からきた君はそう言う。

 この世界と形は一緒なのに人間はいなくて化け物だけがいる、いわゆる“パラレルワールド” と言う世界の住民だ。
 もちろん、君の見た目は人間だけど獣のような牙、小さな手からは想像できないほどの握力。まさに化け物。

 _僕は君をこの手で殺してみたい。
僕より小さな君は、その鋭い牙を使って抵抗・それともその握力を使って抵抗するのかい?

 気になって仕方がないんだよ。
 今すぐ君の首に手をかけて力を込めたいくらい。

11/19/2023, 1:01:06 PM

【キャンドル】

 側から見たら、ケンカップル。
事情を知っている人から見たら、バカップル。

 いつも喧嘩ばっかりの日々だけど、ちゃんと謝罪だって出来るしお礼だって言える。
 でも、なぜか君との距離を感じてしまう。
近いのに遠のいてる感じ。君は何も気にしていないかもだけど、自分はずっと気にしている。


 2人を灯すキャンドルが溶けてなくなる前に
この関係を終わらせてしまったらどれだけ楽だろうか。

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