私の名前は無いらしい。
私には、名前をつけるほどの価値
は無いらしい。
お母さんが言っていた。
「 価値も無いのに生きようなんて思うな 」
って!
死にたいと言う言葉は先入観で
「 OUTワード 」のようになりがちだが
OUT でなく SOS である
優越感 に 満ち 、劣等感 に 沈む 。
と有る 彼氏 が わたし にも 出来た 。格好良くって 、勉強も 運動も出来る タイプ の 、言うなれば ─── 完璧 な 彼氏 である 。そんな彼氏が 大好き だが 、ときどき 哀しくなってしまう 。私のような人間が …… 彼と 付き合って 良いのか と 。彼の事を 愛して いる のでは 無く 、優秀 な 彼 を 自慢 に しよう と 考えている の では 無いか 。
「 ねぇ、迷惑だろうしさ 、─── 別れない? 」
「 …… は? え? なんで…?迷惑じゃないっ、迷惑なんかじゃないから、別れたく無い 」
「 ──── 何で?迷惑じゃないの? 」
「 大好き 、俺で優越感に浸ってる所も…… 」
バレていた 。それでも 尚 彼は 私 の 事 を 愛してくれて いた 。それ は それ は 、可笑しい と 言われそうな 程 には …… 完璧な彼が 、私なんかに縋って居る という 事実 に 、私は 震えて いた 。
アア、興奮する!
友達の思い出
そんなのとは 無縁だった。
「こうしなさい」
「こう考えなさい」
「こう生きなさい」
と 躾られてばかり。
───意味はあるのだろうか。
ただ 、ひたすらに『 成功 』する為に。
「この、母さんの言う『 成功するための近道 』
は、……本当に近道なのですか?」
怪しんでいる訳では無かった。
母さんが白だと言えばそれは白なのだし、母さんが黒だと言えばそれは紛れもない黒。
そして私の手から滴る この赤黒い液体も、母さんが『 仕方ない 』と言えば仕方が無いのだ 。
「あなたにはね、才能があるの。だからその殺す為の才能を最大限 生かすべき で ───」
ああ、また長くなる。
此処では無い どこかへ 行きたい
遠い遠い 知らない 場所。
『 あぁ、何時行けるかな 』
あれは ダメだった
あれも ダメだった
『 今日は ─── 首吊り? 』
これで、 遠い遠い どこかへと
行ける の だろうか。