しつこくマウントを取ろうとバカにしてくる奴に腹を立て、うっかり自慢したら呪われてしまった。
腕に人面瘡ができて私の行動を監視しそいつの声で嘲笑してくる。そいつは私の欠点を並べ立てダメ人間と決めつけ私が傷ついて自信をなくすと人面瘡が広がってくるのだ。
完全に私の心が折れたときこの体は乗っ取られるのだろう。
早くそうなってしまえと、自分の方が上手くやれるのだとうそぶくがあいつ本体の人生が上手くいっていないことも知っている。あいつは私を使って人生をやり直したいのだ。
そんなものに侵されて気分の良いはずもない。
特に気分が悪いのは朝だ。悪い想像に心臓は浅く早く鼓動し石でも呑んだかのように下腹が重い。こうなってからずっと解呪の方法を求めることに時間と気力と金を使っている。なぜこんなことになったのか。あいつ自身は私からエネルギーを吸い取って上機嫌で実にムカつく。
ストレスに負けて動けなくなることを防ぐため運動してしっかり食べることを心がけている。今日もお好み焼きを作ってひらりひらりと舞うかつをぶしを重い心で眺めている。
古くなった炊飯器を捨てるとき、なぜか悲しくて仕方なかった。二十年も使っていたから愛着があるのはおかしくない。でもずっと使っていても平気で廃棄できる家電もあるのに。エアコンとか。
ずっとこの炊飯器からほかほかご飯をよそって食べていたんだ。家庭の平和の象徴のようだ。
私は炊飯器のことを餌をくれる親鳥のように思っていたのかもしれない。
新しく買った炊飯器のご飯は美味しかった。さすが新型。
でもあの日のぬくもりは忘れないよ。
「さぁ冒険だ」というお題を考えている時間は楽しい
対人トラブルでドロドロと濁る日々から心が浮上する
幼いころ遠い山の向こうには何があるんだろうと夢見ていた
雪を頂く峰は神秘的で
あの向こうには私の知らない世界があると思った
ここと同じ普通の町があるのだと知った今でも
きっとどこかに
さぁ冒険だ!世界の神秘を探しに行こう