湖楠*

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4/3/2024, 4:11:22 PM

貴方に銃口を向ける。
大事な人で傷つけたくないのに。
もう許せなかった。
貴方だったから、許せなかった。



私には、別の友人がいた。
貴方と出会う前、私の傍にいてくれた人。

だけど、今は連絡が取れない状態。
どこにいるのかも分からない。
何も言わずにいなくなってしまった。

大事な人を失った私を支えてくれたのは、貴方だった。

けれど、知っていた。
貴方は、私に傍にいる為にあの人を排除したことを。



あなたに、銃を向ける。

なんで私の大切なものを奪ったのか。
なんでずっと一緒にいてくれたのか。
なんで私を苦しめるのか。

抱えていた疑問を全てぶつけて、貴方を傷つけた。

だけど、これまで貴方が私を支えて、傍にいたこと。
それら全て、嘘じゃないこと。

もう分かっていた。
だから、私は貴方をもう許していた。



だけど私は、1つだけ許せないことがあった。
あの人を、貴方を苦しめた私の事。

「だからもう終わりにしよう」

貴方がなにか言う前に、私は私を貫いた。





4/2/2024, 3:25:54 PM


キラキラ光る、ハートの偽宝石

どこかのゲームセンターで使われていたコイン

文字が書けないほど短くなった鉛筆

授業中にふざけて書いたメモ紙


幼い私は、大切な缶ケースにそれらを詰め込んだ。
あの時は、これが大切なかけがえのないものだった。



時が経って、

おもちゃや大切なお友達は、姿を消した。

大切なものはだんだん増えていって、
欲しいものもだいたい買えるようになった。

あの時詰め込んだ、大切なものは、
私にとって、なんの価値も意味も無いゴミとなった。



それでも、

例え大人になった日が来たとしても、
あの時にしかなかった気持ちを忘れたくない。
その過去は、私の一部だから。

大切なものだったものは、確かに今でも大切なものだ。




4/1/2024, 12:58:49 PM


僕のとっておきの嘘を言おう

だって、今日はエイプリルフールだって言うのに、
誰も嘘をつかなかった。

友人は忙しくて、連絡は無い。
家族も、同僚だって、そういった類の話題はなかった。

誰かが言ってた。
エイプリルフールはもう「寒い」って。

そんなことない!
嘘をつくドキドキも、嘘をつかれるかもしれないドキドキを、一番楽しめる日なのだから。

みんな、大人になってしまって、遊び心を忘れているんだ。
かく言う僕だってそうだ。

だから、ちょっと遅くなったけど

僕のとっておきの嘘を言おう

3/31/2024, 12:26:05 PM


朝起きて、寝坊した日
あの人は幸せになっただろうか


仕事に追われて、お昼を食べ損なった
あの人は幸せになっただろうか


雨が降っている、傘を忘れた
あの人は幸せになっただろうか


家に帰っても、おかえりが聞こえない
あの人は幸せになっただろうか


あなたがいなくなった生活で
わたしは幸せになれるだろうか


愛しい人を忘れられない
あの人は不幸にならないだろうか


わたしのいない日々を過ごす
あの人は幸せになっただろうか