貴方に銃口を向ける。
大事な人で傷つけたくないのに。
もう許せなかった。
貴方だったから、許せなかった。
私には、別の友人がいた。
貴方と出会う前、私の傍にいてくれた人。
だけど、今は連絡が取れない状態。
どこにいるのかも分からない。
何も言わずにいなくなってしまった。
大事な人を失った私を支えてくれたのは、貴方だった。
けれど、知っていた。
貴方は、私に傍にいる為にあの人を排除したことを。
あなたに、銃を向ける。
なんで私の大切なものを奪ったのか。
なんでずっと一緒にいてくれたのか。
なんで私を苦しめるのか。
抱えていた疑問を全てぶつけて、貴方を傷つけた。
だけど、これまで貴方が私を支えて、傍にいたこと。
それら全て、嘘じゃないこと。
もう分かっていた。
だから、私は貴方をもう許していた。
だけど私は、1つだけ許せないことがあった。
あの人を、貴方を苦しめた私の事。
「だからもう終わりにしよう」
貴方がなにか言う前に、私は私を貫いた。
4/3/2024, 4:11:22 PM