湖楠*

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キラキラ光る、ハートの偽宝石

どこかのゲームセンターで使われていたコイン

文字が書けないほど短くなった鉛筆

授業中にふざけて書いたメモ紙


幼い私は、大切な缶ケースにそれらを詰め込んだ。
あの時は、これが大切なかけがえのないものだった。



時が経って、

おもちゃや大切なお友達は、姿を消した。

大切なものはだんだん増えていって、
欲しいものもだいたい買えるようになった。

あの時詰め込んだ、大切なものは、
私にとって、なんの価値も意味も無いゴミとなった。



それでも、

例え大人になった日が来たとしても、
あの時にしかなかった気持ちを忘れたくない。
その過去は、私の一部だから。

大切なものだったものは、確かに今でも大切なものだ。




4/2/2024, 3:25:54 PM